演題抄録

一般演題 (示説)

開催概要
開催回
第53回・2015年・京都
 

ICG蛍光法による膀胱癌の術中センチネルリンパ節描出

演題番号 : P99-10

[筆頭演者]
結縁 敬治:1 
[共同演者]
三浦 徹也:1、吉行 一馬:1、佐野 貴紀:1、山下 真寿男:1

1:医療法人社団神鋼会神鋼病院泌尿器科

 

【目的】生体内に投与されたICG(インドシアニングリーン)を赤外線で励起すると蛍光を発することが知られており、ICG蛍光法は乳癌、悪性黒色腫などでRI法、色素法とならんで術中センチネルリンパ節検出法として臨床応用されている。骨盤内悪性腫瘍のリンパ流については十分に解析されているとはいえず、直腸外科、婦人科などとともに泌尿器科でもRI法やICG蛍光法を用いて術中にリンパ流やセンチネルリンパ節を描出する試みが始まっている。院内倫理委員会の承認を得た後2012年より膀胱癌、前立腺癌の根治手術においてICG蛍光法による術中センチネルリンパ節描出の臨床試験を開始しており、今回膀胱癌についての検討を行った。
【対象と方法】2012年10月から2014年7月に根治を目的としたリンパ節郭清を伴う膀胱全摘術が予定され、文書で同意を得られた浸潤性膀胱癌症例を対象とした。全身麻酔導入後に膀胱鏡下に腫瘍周辺2、3カ所の粘膜下へ希釈ICG溶液1.5~2ccを局注(1例は膀胱外より壁内へ局注)、専用赤外線カメラシステム(浜松ホトニクス社製pde-neo)を用いて骨盤内や切除標本を観察し、センチネルリンパ節の描出率、部位、個数を検討した。
【結果】この方法を試みた11例中センチネルリンパ節と判定される蛍光リンパ節が観察できたのは9例(81%)、この9例で描出された蛍光リンパ節数は総数42ヶ、領域別では閉鎖17ヶ(40%)、内腸骨8ヶ(19%)、外腸骨13ヶ(31%)、総腸骨2ヶ(5%)、仙骨前2ヶ(5%)であった。病理学的に転移陽性であったのは1例1ヶのリンパ節で肉眼的には腫大をみとめなかったがICG蛍光法でセンチネルと判定された外腸骨リンパ節であった。
【結語】ICG蛍光法は簡便に施行でき、膀胱癌根治術においてリンパ流やセンチネルリンパ節を術中に描出できる可能性がある。膀胱癌のセンチネルリンパ節は閉鎖、外腸骨、内腸骨、総腸骨、仙骨前など骨盤内の多くの領域に存在し、その分布は症例によりかなりバリエーションがあった。

キーワード

臓器別:腎・尿路・膀胱

手法別:イメージング

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