演題抄録

一般演題 (示説)

開催概要
開催回
第53回・2015年・京都
 

根治的膀胱摘除術における術後早期合併症の前向き検討

演題番号 : P99-9

[筆頭演者]
廣部 恵美:1,7 
[共同演者]
田中 俊明:1、進藤 哲哉:1、市原 浩司:1、北村 寛:1、堀田 裕:2、高橋 敦:3、宮尾 則臣:4、柳瀬 雅裕:5、松川 雅則:6、伊藤 直樹:7、国島 康晴:8、田口 圭介:9、堀田 浩貴:10、舛森 直哉:1

1:札幌医科大学泌尿器科、2:日本赤十字社旭川赤十字病院泌尿器科、3:函館五稜郭病院泌尿器科、4:市立室蘭総合病院泌尿器科、5:砂川市立病院泌尿器科、6:滝川市立病院泌尿器科、7:NTT東日本札幌病院泌尿器科、8:社会福祉法人北海道社会事業協会帯広病院帯広協会病院泌尿器科、9:医療法人王子総合病院泌尿器科、10:北海道済生会小樽病院泌尿器科

 

背景;膀胱癌に対する根治的膀胱摘除術は、侵襲が高い手術であり周術期死亡や合併症率が高いことが知られている。しかしその多くは後ろ向きの検討であり評価方法も報告により異なっている。
目的;開腹による根治的膀胱摘除術における死亡率と合併症率(術後90日以内)を前向きに検討した。
方法;2010年10月から2014年3月まで、参加施設で症例登録を行った。合併症については、Modified Clavien分類を用いて重症度を含めて評価した。
結果;症例は185例(男性147例・女性38例)。年齢中央値72(39-89)歳、術前の患者状態(Charlson CI, PS, ASA score)は、比較的良好に保たれていた。38例(20.5%)が術前化学療法を受けていた。尿路変向術は、回腸導管136例、回腸新膀胱32例、尿管皮膚ろう15例、経皮的腎瘻1例であった。手術時間450(244-764)分、出血量1495(400-9700)ml、術後入院期間24(7-171)日であった。術後合併症の総数は328件であり、149例(80.5%)に何らかの合併症を認め、これまでの諸報告よりも高い結果であった。しかしClavien分類・GradeⅢ以上のいわゆるhigh Gradeの合併症は73件・46例(24.9%)であり、合併症の多くがGrade 1-2 であった。多く認められた合併症は、腎盂腎炎 55件・手術部創感染 42件・ileus 41件・便秘 21件・クレアチニン増加20件・譫妄15件・尿管吻合部狭窄13件・術後貧血10件・アシドーシス9件であった。39例(21.0%)では退院後に何らかの合併症を新たに発症していた。20例(10.8%)で合併症に対する再手術を必要とした。3例(1.4%)は観察期間中に死亡し、その死因は心不全・肺梗塞・tumor progression(有転移症例・非治癒切除)であった。
結論;根治的膀胱摘除術は、依然として合併症および周術期死亡のリスクが高いため、注意が必要である。また、徹底した周術期管理により合併症を減らすための一層の努力が必要であると考えられた。

キーワード

臓器別:腎・尿路・膀胱

手法別:局所療法

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