演題抄録

一般演題 (示説)

開催概要
開催回
第53回・2015年・京都
 

膀胱全摘術が施行された膀胱癌症例における術前膀胱外浸潤予測:TUR検体中LVIの有用性

演題番号 : P99-7

[筆頭演者]
権藤 立男:1 
[共同演者]
中島 淳:1、井上 理恵:2、小田垣 悠:1、鴨田 直博:1、平澤 陽介:1、鹿島 剛:1、下平 憲治:1、中神 義弘:1、大野 芳正:1、堀口 裕:1、並木 一典:1、大堀 理:1、長尾 俊孝:2、橘 政昭:1

1:東京医科大学病院泌尿器科、2:東京医科大学病理診断部

 

【背景と目的】膀胱癌症例においてorgan-confined disease (pT2以下)と膀胱外浸潤癌 (pT3以上)を鑑別することはいまだ困難である。今回われわれは膀胱全摘標本における病理学的膀胱外浸潤を予測する術前因子について検討した。
【方法】 2000年から2012年の間に膀胱癌に対し膀胱全摘除術が施行された236症例のうち、術前補助化学療法が施行されず膀胱全摘前の経尿道的膀胱腫瘍切除術(TURBT)検体を解析し得た157例を対象とした。術前の臨床病理学的因子と全摘標本における膀胱外浸潤との相関をlogistic回帰分析を用い解析した。全摘前TURBT検体における静脈リンパ管侵襲 (LVI)の有無は、1人の病理医がHE染色(HE-LVI)および免疫組織化学(IHC-LVI)を用い再評価した。
【結果】69例 (44%) に全摘標本における膀胱外浸潤 (pT3以上)を認めた。HE-LVIを38例(24%)、IHC-LVIを57例 (36%) に認めた。単変量解析では臨床病期、多発腫瘍、水腎症、HE-LVIが膀胱外浸潤を予測する有意な因子であった。多変量解析では、臨床病期、水腎症、HE-LVIが膀胱外浸潤を予測する独立因子であった。これら3因子を用いノモグラムを作成した (AUC: 0.79)。
【結論】膀胱全摘除術が施行された膀胱癌患者において、臨床病期や水腎症の有無とともに術前TURBT検体におけるHE-LVIの存在は膀胱外進展を予測する独立因子であった。IHCはより多くのTUR-LVIの同定を可能にしたが、膀胱外浸潤予測における有用性は見いだせなかった。これら3つの予測因子を用いることにより膀胱全摘前に膀胱外浸潤の予測が可能となることが示唆された。

キーワード

臓器別:腎・尿路・膀胱

手法別:診断

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