演題抄録

一般演題 (示説)

開催概要
開催回
第53回・2015年・京都
 

尿路上皮癌原発巣摘除後のリンパ節転移に対する放射線治療の効果

演題番号 : P98-9

[筆頭演者]
小口 智彦:1 
[共同演者]
飯島 和芳:1、下島 雄治:1、山本 哲平:1、矢野 誠司:1、加藤 晴朗:1、酒井 克也:2、深澤 歩:2、橋田 巌:2

1:長野市民病院泌尿器科、2:長野市民病院放射線治療科

 

諸言:転移をきたした尿路上皮癌の予後は不良である。当院では、化学療法を第一選択としているが、何らかの事情で化学療法の施行や継続が困難な場合、患者の希望があれば放射線治療を行っている。平成23年1月以降、原発巣摘除後にリンパ節転移をきたした10例の尿路上皮癌に対し放射線治療を行った。局所制御率などについて報告する。
対象:平成23年1月以降、原発巣摘除後にリンパ節転移をきたした尿路上皮癌10例(男6:女4)。超高齢、先行化学療法が効果がなかった場合、副作用で化学療法が継続できない症例で、本人が希望した場合を対象とした。
結果:年齢の中央値は78歳。膀胱癌が4例、上部尿路癌が6例。化学療法の施行回数の中央値は6回。放射線治療を受けた時点のPSは0-1であった。照射野のリンパ節転移については画像上のCRが1例、PRが4例、SDが3例、PDが2例であった。局所制御率は80%であったが、8例に新規病変が出現し、結果的に中央値7ヶ月で7例が癌死した。1例はCRを得たものの1年3ヶ月で他因死し、1例のみ新規病変の出現なく1年2ヶ月無治療経過観察できている。1例は肺転移が出現したものの、照射したリンパ節は縮小を維持しており肺転移に対し化学療法を再開し生存している。全例、放射線治療に関連する副作用は認めなかった。
考察:原発巣摘除後の尿路上皮癌リンパ節転移に対する放射線治療は、副作用を認めず局所制御率は高かった。局所制御が可能でも、新規病変が出現し癌死に至ることが多く認められた。局所制御だけでなく、新規病変の出現を認めず良好な経過をたどる症例は、限られていた。生存期間の延長に寄与しているか、どの症例が良い適応なのか検討していく必要がある。

キーワード

臓器別:腎・尿路・膀胱

手法別:放射線治療

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