演題抄録

一般演題 (示説)

開催概要
開催回
第53回・2015年・京都
 

上部尿路腫瘍に対する尿管鏡検査の意義

演題番号 : P98-2

[筆頭演者]
細川 幸成:1 
[共同演者]
岩本 崇史:1、大西 健太:1、松下 千枝:1、林 美樹:1、藤本 清秀:2

1:社会医療法人きつこう会多根総合病院泌尿器科、2:奈良県立医科大学医学部医学科泌尿器科

 

(目的)当院では画像検査・尿細胞診で上部尿路腫瘍が疑われた症例に関しては、基本的に尿管鏡検査、および可能であれば尿管鏡下生検を行ってきた。今回、その有用性・安全性につき検討した。
(対象と方法)2007年1月より2015年3月までに、多根総合病院において上部尿路腫瘍が疑われ尿管鏡検査を受けた39例41尿管を対象とした。年齢・性別・画像診断・病理検体・内視鏡所見・分腎尿細胞診・病理診断、の各項目について検討を行った。
(結果)全体の年齢は70.0歳(中央値)、男性28例、女性11例で計41尿管に尿管鏡検査が行われていた。手術時間は54分(中央値)。分腎尿細胞診は全例採取できており、ClassⅠ・Ⅱは12例 (29.3%)、ClassⅢは11例 (26.8%)、ClassⅣ・Ⅴは18例 (43.9%)であった。尿管鏡は腎盂までは挿入困難であった症例が12例(29.2%)、視野不良にて確認困難であった症例が1例(2.4%)であった。まったく挿入できなかった症例は認めなかった。生検を施行した症例は25例であり、このうち、検体が十分な量がなく病理的に判定困難であった症例が2例(8%)、壊死組織しか採取できなかった症例が2例(8%)であった。合併症として腎盂粘膜損傷を1例、尿管粘膜損傷を2例に認めた。分腎尿細胞診がclassⅢ以下であった23例中、生検ができた症例は14例であり、その病理診断結果は、尿路上皮癌10例、腎癌の尿管転移1例、IgG4関連疾患が1例、壊死組織のみが2例であった。分腎尿細胞診がclassⅢ以下でも、尿管鏡下生検が施行できた場合、71.4%で病理診断が得られていた。
(結語)尿管鏡下生検は、機器の進歩もあり安全に施行できる手技である。特に分腎尿細胞診がclassⅢ以下の症例については、診断に有益な情報が得ることができる。

キーワード

臓器別:腎・尿路・膀胱

手法別:診断

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