演題抄録

一般演題 (示説)

開催概要
開催回
第53回・2015年・京都
 

当院における進行性腎細胞癌に対するパゾパニブ初期投与10症例の使用経験

演題番号 : P97-6

[筆頭演者]
今泉 健太郎:1 
[共同演者]
黒澤 誠:1、清水 史孝:1,2、櫻井 透:1、田中 道雄:1,2、坂本 善郎:1,2、堀江 重郎:2

1:順天堂大学医学部附属練馬病院泌尿器科、2:順天堂大学大学院医学研究科泌尿器科

 

【目的】2014年3月に本邦にて根治切除不能又は転移性の腎細胞癌に対してパゾパニブが承認され、進行性腎細胞癌に対する抗腫瘍効果が期待されている。当院で経験した進行性腎細胞癌に対するパゾパニブ投与初期投与10症例に対し、その治療効果および有害事象を検討した。
【対象と方法】当院にて2014年6月から2015年3月の間にパゾパニブの投与を開始した10例を対象とした。年齢中央値は73(42~85)歳、性別は男性6例、女性4例であった。6例で腎摘されており、病理組織像はいずれも淡明細胞癌であった。MSKCCリスク分類は、Intermediate 9例、Poor 1例であった。パゾパニブの逐次治療としての使用順は1次治療が5例、2次治療が3例、3次治療以降は2例であった。
【結果】RESISTによる治療効果はPR2例、SD3例、AE中止が5例であった。PR、SDとなった症例は現在まで3か月以上パゾパニブの投与を継続しており、AE中止となった5例はいずれも1か月以内に中止となっていた。中止となったAEは、急性膵炎1例、皮膚障害1例、血小板低下1例、食欲低下・全身倦怠感2例であった。SD3症例も何らかの抗腫瘍効果は認めておりパゾパニブ投与継続可能であった症例の治療反応率は100%であった。逐次治療別に検討すると、1次治療群では5例中4例において現在まで投与継続可能であるが、2次治療以降の群では5例中1例の継続に留まっていた。投与継続症例の中には高血圧症、肝障害、消化器症状などのAEを認めた症例もあったが、パゾパニブの減量または休薬により投与継続可能であった。他にも脱毛、手足のしびれなどのAEがみられたが投薬治療で対処可能であった。投与3ヵ月後で50%以上の縮小を認めた症例もあり,効果の発現が早い印象を受けた。肺転移以外のリンパ節、精嚢などの転移に対しても縮小を認めた。
【結論】パゾパニブは進行腎細胞癌に対する新しい治療選択として有効であると考えられた。特に逐次治療において早い段階での使用が有益な可能性があると考えられた。

キーワード

臓器別:腎・尿路・膀胱

手法別:分子標的治療

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