演題抄録

一般演題 (示説)

開催概要
開催回
第53回・2015年・京都
 

当院におけるロボット支援腎部分切除術と腹腔鏡下腎部分切除術の比較検討

演題番号 : P95-6

[筆頭演者]
小池 宏幸:1 
[共同演者]
上田 祐子:1、村上 聡:1、井口 孝司:1、山下 真平:1、射場 昭典:1、吉川 和朗:1、松村 永秀:1、柑本 康夫:1、原 勲:1

1:和歌山県立医科大学泌尿器科

 

【背景と目的】
小径腎癌に対する腹腔鏡下腎部分切除術(Laparoscopic Partial Nephrectomy:LPN)は確立された術式である。しかし、LPNは、症例によっては腫瘍切除や切除後の縫合において難易度の高い手技が要求される場合が少なくない。このような背景の下、小径腎癌に対する手術療法としてロボット支援腎部分切除術(Robot-Assisted Partial Nephrectomy:RAPN)の導入が期待されている。当科では倫理委員会の承認を得て校費負担によるRAPNを施行する機会を得た。今回我々はRAPN症例における周術期の成績について、当科で施行したLPNの成績と比較検討する。
【対象と方法】
対象患者は、2014年12月から2015年4月までにRAPNを施行した8症例と、2007年8月から2014年12月までの期間にLPNを施行した52例である。それぞれの術式における手術時間、阻血時間、出血量、周術期合併症について比較検討する。統計学的解析にはカイ二乗検定とMann-Whitney U検定を用いた。統計学的有意差はp<0.05とした。
【結果】
RAPN群の年齢の中央値は65.4歳、男性6例女性2例、左側4例右側4例であった。径腹膜到達法を6例、後腹膜到達法を2例に施行した。腫瘍径:2.8㎝、手術時間:205分、コンソール時間:139分、腎動脈阻血時間:24.5分、出血量:42.5mlであった(全て中央値)。合併症として術後仮性動脈瘤を3例に認めた。開腹移行や術中輸血、腎摘除術を要した例は無かった。LPN群では年齢の中央値は67.5歳、男性34例女性18例、左側31例右側21例であった。経腹膜到達法を25例、後腹膜到達法を27例に施行した。腫瘍径:2.0㎝、手術時間:216.5分、腎動脈阻血時間:37.0分、出血量:50.0mlであった(全て中央値)。合併症として術後仮性動脈瘤を6例に認め、開腹移行を10例、術中輸血を1例、腎摘除術を3例で要した。
2群間の患者背景、周術期成績に統計学的有意差を認める項目は認めなかったが、阻血時間のみRAPN群で少ない傾向を認めた(p=0.07)
【結論】
RAPN群とLPN群の周術期成績に統計学的有意差は認めなかったが、阻血時間においてRAPN群で短い傾向を認めた。今後更なる症例の蓄積を経た上での比較検討が必要と思われた。

キーワード

臓器別:腎・尿路・膀胱

手法別:内視鏡手術

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