演題抄録

一般演題 (示説)

開催概要
開催回
第53回・2015年・京都
 

晩期再発を生じた子宮平滑筋腫瘍の2例

演題番号 : P91-3

[筆頭演者]
大塚 伊佐夫:1 
[共同演者]
松浦 拓人:1、越智 良文:1、瀨尾 百合子:1、遠見 才希子:1、末光 徳匡:1、鈴木 陽介:1、門岡 みずほ:1、寺岡 香里:1、古澤 嘉明:1、成田 信:2、星 和栄:2

1:医療法人鉄蕉会亀田メディカルセンター婦人科、2:医療法人鉄蕉会亀田メディカルセンター臨床病理科

 

【背景】子宮平滑筋腫瘍は、良性の平滑筋腫(富細胞性平滑筋腫、異型平滑筋腫を含む)、悪性度不明な平滑筋腫瘍、悪性の平滑筋肉腫に分類される.この分類は核分裂数、核異型度、凝固壊死などの病理学的所見に基づくが、中間的な所見を呈する場合には正確な分類はしばしば困難となる.high-gradeの平滑筋肉腫が比較的早期に再発するのに対し、富細胞性平滑筋腫は長期間経過後に悪性の経過をたどる可能性が示唆されている.われわれは、晩期再発(初回治療から5年以上経過した後の再発)を来した子宮平滑筋腫瘍の2例を経験したので、これらの症例の臨床病理学的特徴を明らかにするために検討を行った.
【症例】晩期再発を来した子宮平滑筋腫瘍の2例は、富細胞性/異型平滑筋腫と平滑筋肉腫の各1例であった.平滑筋腫症例は、60歳時に子宮全摘および両側付属器切除を受け、富細胞性平滑筋腫と診断された.83カ月後に排尿時痛、下腹部腫瘤により受診し、腫瘤の生検で異型平滑筋腫(再発)と診断され、化学療法(CYVADIC)を受けたが無効のため、後腹膜再発腫瘍摘出術および放射線治療を受けた.その後も後腹膜再発を繰り返し合計4回の再発腫瘍摘出術を受けたが、再発57カ月後に原病死した.病理検査では核分裂数に関して平滑筋肉腫の基準はみたさず、再発腫瘍はすべて異型平滑筋腫の所見であった.子宮平滑筋肉腫症例は、48歳時に径7 cmの腫瘤をみとめ、内膜生検で悪性腫瘍と診断され、子宮全摘および両側付属器摘出術を受けた.病理診断は平滑筋肉腫で、術後に化学療法(CYVADIC)を3コース受けた.92カ月後に腹痛で受診し、画像検査で下腹部に再発腫瘤を認めた.後腹膜腫瘍摘出、回腸・上行結腸部分切除を受けたが、その後に肝転移を生じ、再発9カ月後に原病死した.
【結論】子宮平滑筋腫瘍では、平滑筋肉腫のみでなく、良性に分類される富細胞性/異型平滑筋腫でも長期の無病期間の後に晩期再発を生じることがある.無病期間の長い腫瘍は増殖速度の遅さを反映しており、こうした症例では再発腫瘍摘出が生存期間の延長に有用な場合がある.

キーワード

臓器別:子宮

手法別:手術療法

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