演題抄録

一般演題 (示説)

開催概要
開催回
第53回・2015年・京都
 

再発に対し頻回な手術により長期生存を得られている子宮平滑筋肉腫の2例

演題番号 : P91-2

[筆頭演者]
藤野 一成:1 
[共同演者]
寺尾 泰久:1、太田 剛:1、助川 幸:1、本田 理子:1、松井 泰佳奈:1、氏平 崇文:1、木村 美葵:1、竹田 省:1

1:順天堂大学医学部附属順天堂医院産婦人科

 

【緒言】
子宮平滑筋肉腫(LMS)は、子宮体部に発生する肉腫の36%を占めるがその発生頻度は低く標準的治療法は確立されていない。症状・所見は子宮筋腫と類似しており、MRI画像で肉腫の可能性が疑われても、術前の確定診断が困難であることが多い。早期に血行性転移をきたしやすく、50%生存期間は31ヵ月と予後不良であることが知られており、唯一有効な治療は早期完全摘出とされている。今回、LMSの術後再発を繰り返しながらも長期生存を得られている2症例を経験したので報告する。
【症例】
症例① 50歳 0経妊0経産
2004年前医で子宮体部後壁に境界明瞭な50mm大の腫瘤を認め、子宮筋腫の診断。同年12月に腹腔鏡下子宮筋腫摘出術を施行し病理診断でLMSの診断となった。追加手術・化学療法勧められるも同意得られず、前医外来経過観察となっていたが2007年1月の骨盤部MRIで骨盤内に70mm大の腫瘤を認め、再発腫瘍の治療目的に当院紹介受診となった。同年3月に腹式単純子宮全摘術+両側付属器摘出術+大網切除術+骨盤リンパ節生検を施行(FIGO:stageⅢA)した。以降、2007年6月、2010年11月、2011年8月、2012年10月、2014年5月に再発腫瘍に対して再発腫瘍摘出術を施行し、その後pazopanib内服し一時SD得られていたが再び再発病変認め2015年3月に7回目の再発腫瘍摘出術を施行した。
症例② 55歳0経妊0経産
1985年前医で腹式単純子宮全摘術+両側付属器摘出術を施行。病理診断でLMSの診断。術後化学療法行い経過観察するも再発認め1996年に再発腫瘍に対して再発腫瘍摘出術を施行。その後再び再発認め2001年に当院紹介受診となる。2002年1月、11月、2006年9月、2009年11月に再発腫瘍に対して再発腫瘍摘出術を行い現在経過観察中。
【考察】
LMS再発の好発部位としては肺が最も多く可能な場合は外科的切除も考慮される。今回経験した症例では主に腹腔内における再発が主座であり、子宮平滑筋肉腫の腫瘍の進展として組織圧排性に進展する傾向があるため、再三にわたる再発においても腫瘍の摘出が可能であったと考えられる。
【結語】
今回我々は初回手術後の病理診断で子宮平滑筋肉腫の診断となりその後再発を繰り返したものの、再発腫瘍摘出術と化学療法を繰り返し行い長期生存が得られている2症例を経験した。
再発部位が腫瘍摘出可能と考えられるならば積極的に再発腫瘍の摘出を行うことが予後の改善に寄与すると考えられた。

キーワード

臓器別:子宮

手法別:手術療法

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