演題抄録

一般演題 (示説)

開催概要
開催回
第53回・2015年・京都
 

子宮頸癌術後再発中リスク群に対する化学療法と同時化学放射線療法の後方視的検討

演題番号 : P87-3

[筆頭演者]
坪木 純子:1 
[共同演者]
齋藤 文誉:1、髙石 清美:1、本原 剛志:1、坂口 勲:1、本田 律生:1、田代 浩徳:2、片渕 秀隆:1

1:熊本大学大学院生命科学研究部産科婦人科学、2:熊本大学大学院生命科学研究部母子看護学分野

 

【目的】子宮頸癌治療ガイドライン(2011年版)では再発中リスク群の術後補助療法として放射線治療あるいは同時化学放射線療法(CCRT)が推奨されている。その一方、放射線治療では遠隔転移抑制効果が不十分であることや有害事象の観点から、術後化学療法(CT)の有用性が注目されている。今回、われわれは子宮頸癌術後再発中リスク群に対する術後補助療法として、CTとCCRTを比較検討した。
【方法】2005年1月から2014年12月までの10年間に、当施設において広汎子宮全摘出術(RH)を行い、術後の病理組織学的検討で子宮頸癌再発中リスク群と診断した症例のうち、術後補助療法としてCTもしくはCCRTを施行した症例を抽出し、それぞれの予後と晩期有害事象について後方視的に検討した。
【成績】該当期間中に当施設で加療した子宮頸癌症例は916例で、そのうち、242例にRHを施行し、再発中リスク群の診断の下に、術後補助療法としてCTあるいはCCRTを施行したのは41例(CT: 24例、CCRT: 17例)であった。臨床進行期はIB1期16例、IB2期16例、IIA期(新IIA1、IIA2および旧IIA期を含む)1例、IIB期7例、IIIB期1例で、組織型は扁平上皮癌33例、腺癌8例であった。術後補助療法別の検討で、5年生存率はCT: 95.0%、CCRT: 92.3% (P値=0.66) 、5年無病生存率はCT: 95.4%、CCRT: 87.6% (P値=0.32)と、いずれも統計学的有意差はみられなかった。有害事象として、リンパ浮腫、蜂窩織炎、骨粗鬆症、出血性膀胱炎、更年期症状が認められ、その発生率はCT: 37.5% (9/24)、CCRT: 41.2% (7/17)であった。いずれの事象の発生率も、両群間に統計的有意差はみられなかったが、リンパ浮腫はCT: 16.7% (4/24)、CCRT: 29.4% (5/17)で、CCRTでの発生率が高い傾向がみられた。
【結論】今回の検討で、子宮頸癌再発中リスク群に対する術後補助療法でCT群とCCRT群に予後の差はみられなかった。しかし、CCRTでは有害事象、特にリンパ浮腫の発生率が高い傾向にあった。今後、前方視的臨床研究の実施が望まれる。

キーワード

臓器別:子宮

手法別:支持療法

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