演題抄録

一般演題 (示説)

開催概要
開催回
第53回・2015年・京都
 

結腸原発undifferentiated round cell sarcomaの1例

演題番号 : P72-8

[筆頭演者]
井上 俊太郎:1 
[共同演者]
小林 槇:1、山田 博昭:1、工藤 香菜:1、井口 靖弘:1、西村 賢:1、中山 昇典:1、本橋 修:1、鷲見 公太:2、横瀬 智之:2、亀田 陽一:2、竹山 昌伸:3、澤崎 翔:4、塩澤 学:4

1:地方独立行政法人神奈川県立病院機構神奈川県立がんセンター消化器内科 消化管、2:地方独立行政法人神奈川県立病院機構神奈川県立がんセンター病理診断科、3:地方独立行政法人神奈川県立病院機構神奈川県立がんセンター骨軟部腫瘍外科、4:地方独立行政法人神奈川県立病院機構神奈川県立がんセンター消化器外科 大腸

 

症例は33歳女性。貧血の精査目的で前医を受診し下部消化管内視鏡検査で横行結腸にBorrman2型の腫瘍を指摘された。組織学的にEwing肉腫や低分化型滑膜肉腫を疑われ精査・加療目的に当院紹介となった。当院で施行した下部消化管内視鏡では横行結腸脾彎曲部3/4周性のBorrman2型病変を認め、CTで同部位の造影効果の増強を伴う壁肥厚と周囲リンパ節の腫大を認めた。PET-CTでは横行結腸脾彎曲部にSUVmax=13.7の強いFDGの集積を認める他に異常集積を認めなかった。組織学的には比較的均一で淡明な胞体を有する類円形細胞のびまん性増生からなる腫瘍で、追加した免疫染色の結果から滑膜肉腫あるいは低分化な神経内分泌傾向を有する腫瘍が疑われた。結腸原発の低分化悪性腫瘍と診断し、大腸癌治療ガイドラインcStageⅢの治療方針に準じて横行結腸切除術+D3郭清を行った。切除検体は肉眼的に60×40×25mm大の2型病変で環周率は65/70であった。組織学的には生検診断と同様の所見で、免疫組織学的にBCL-2びまん性に陽性、S-100陽性、EMA、CD56、Synaptophysin、MIC-2ごく一部陽性、AE1/AE3、CAM5.2、LCA、CD34、ChromograninA、GFAP、c-kit、MelanAすべて陰性、Ki-67 indexが30%程度であった。Ewing肉腫や滑膜肉腫はキメラ遺伝子mRNAが検出されないことから否定的でありundifferentiated round cell sarcomaと診断した。臨床病期はAJCC(American Joint Committee on Cancer)分類のStageⅢ(T2bN1M0)相当であり術後補助化学療法を行う方針とし、IFO-ADM療法を3コース施行した。
2013年刊行の骨軟部腫瘍WHO分類において示されるundifferentiated round cell sarcomaは発見時すでに遠隔転移を有し予後不良であることが多い疾患群である。しかし、結腸を原発とする報告はこれまで1例のみであり、遠隔転移を有し術後23日目に原病死している。今回我々は結腸に発生したundifferentiated round cell sarcomaに対して外科的切除と術後補助化学療法を行い、術後16ヶ月画像上無再発で経過している症例を経験したので文献的な考察を加え報告する。

キーワード

臓器別:大腸・小腸

手法別:集学的治療

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