演題抄録

一般演題 (示説)

開催概要
開催回
第53回・2015年・京都
 

当科における分割DCS療法の治療成績

演題番号 : P68-10

[筆頭演者]
森 幹人:1 
[共同演者]
首藤 潔彦:1、平野 敦史:1、小杉 千弘:1、松尾 憲一:1、廣島 幸彦:1、遠藤 悟史:1、柳橋 浩男:1、菊池 祐太郎:1、田中 邦哉:1、幸田 圭史:1

1:帝京大学ちば総合医療センター外科

 

【はじめに】Her2陰性進行・再発胃癌に対する化学療法の主なレジメンとしてS1+CDDP(以下CS)やS1+DTX(以下DS)などの2剤併用療法, あるいはS1+CDDP+DTX(以下DCS)の3剤併用療法がある.DCS療法はCSやDS療法と比較し奏功割合が高いとされている一方で, 有害事象の特にGrade3以上の血液毒性の頻度が高いとされている.【目的】2014年以降当科では, Her2陰性進行・再発胃癌に対し分割DCS療法を導入している. 今回当科の分割DCS療法の治療成績からその治療効果と安全性を検討する.【対象・方法】対象は2014年1月-2015年2月までの当科にてcStageⅢ・Ⅳ胃癌と診断された12例.当科で施行している分割DCS療法は4週を1コースとして, S-1 80mg/m2を14日間連続内服投与, 第 8日および第15日に各々CDDP30 mg/m2およびDTX20 mg/m2を投与し14日間休薬する. 治癒切除不能進行・再発胃癌に対しては効果判定で増悪(PD)となるまで, また術前補助化学療法の場合は2コース施行後, 手術を施行した.【結果】年齢の中央値は69歳(52-74),男性6例,女性6例, 組織型は高・分化型4例,低・未分化型8例. 治癒切除不能進行・再発例として8例, 術前補助化学療法として4例に分割DCS療法が施行された. 再発例を除く11例における化学療法前の深達度はT3:4例, T4a:5例, T4b:2例, リンパ節転移はN2:4例, N3:7例, StageはⅢA:2例, ⅢB:1例, ⅢC:1例, Ⅳ:7例であった.また, StageIVならびに再発における非治癒因子の内訳は, P1:4例, H1:3例, LYM:4例, PUL:1例であった. 切除不能進行・再発胃癌8例における治療サイクル数の中央値は2コース(Range 1-9)で, 病態制御率は87.5%であった. 術前補助化学療法施行4例の2コース治療完遂率は4例中3例(75%), 全奏効率は75%, 4例中2例(50%)にDownstagingが得られ, 4例全例にR0の手術が施行された. 本治療の有害事象として, Grade3以上の血液毒性として発熱性好中球減少症を4例(33%), 貧血を2例(17%),血小板減少を1例(8%)認めた. またGrade3以上の非血液毒性として, 下痢を4例(33%), 食欲不振を1例(8%)に認め, 12例中5例(42%)に減量ないし治療の変更が余儀なくされたが, 治療関連死例は認めなかった.【考察】分割DCS療法は, 治療効果が比較的良好でかつ忍容性のあるレジメンである可能性が示唆されるが, Grade3以上の有害事象が出現する割合が依然として高いため, 治療継続のためには十分な経過観察が重要であると考えられた.

キーワード

臓器別:胃・十二指腸

手法別:化学療法

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