演題抄録

一般演題 (示説)

開催概要
開催回
第53回・2015年・京都
 

StageIV胃癌におけるConversion therapyと周術期化学療法の安全性と効果

演題番号 : P68-7

[筆頭演者]
山口 和也:1 
[共同演者]
棚橋 利行:1、松井 聡:1、今井 寿:1、佐々木 義之:1、田中 善宏:1、奥村 直樹:1、松橋 延壽:1、高橋 孝夫:1、長田 真二:1、吉田 和弘:1

1:岐阜大学医学部腫瘍外科

 

【はじめに】
StageIV胃癌に対する化学療法は分子標的薬の開発もあり、その効果は著しく改善されたとはいえ、治癒は望めず限界はある。また、化学療法による有害事象や原発巣に起因した症状により、治療継続が困難になることが多いため、化学療法奏効中の早期に外科的治療を付加する効果が期待されている。
当科では、StageIV胃癌に対する外科的介入の評価を行ってきたが、今回、外科的治療介入と術後化学療法の効果と安全性を中心に、後方視的検討を行ったので報告する。
【対象と方法】
対象は2004年から2014年12月までに化学療法が開始され、手術を行ったStageIV胃癌55例で、術前後の化学療法、コンプライアンス、手術の安全性、効果について検討した。
【結果】
①StageIV胃癌全体181例のOSは14.3ヶ月であった。R0をめざした手術は55例の30.1%に行われ、OSは33.8ヶ月であった。
②1次治療はS1/CDDPが20例、S1/Taxaneが23例、DCSが12例で、1次治療別のOSに差はなかった。
③術後合併症は21例で、Grade2以上は11例、内訳は膵液瘻3例、イレウス2例、肺炎2例、腹腔内膿瘍2例、カテーテル感染、心房細動がそれぞれ1例であり、全体の20.0%であった。
④術後化療開始までの期間は16日から211日で、中央値32日であった。55例中54例に術後化学療法が行われた。
⑤術後化療は、S1関連が48例、Weekly paclitaxelが4例、Capecitabineが1例、UFTが1例、無治療が1例であった。S1関連で3剤併用療法はなく、2剤併用療法が17例で、31例が単剤治療であった。
⑥S1関連の投与量は、12例が規定通りの投与量で開始されていたが、36例が1段階あるいは2段階減量にて開始されていた。S1単剤投与では、4投2休は3例のみで、28例が2投1休であった。
⑦術後化療のS1単剤群のOSは31.2ヶ月、併用療法群のOSは34.6ヶ月であり、術後生存期間の比較とともに差を認めなかった。
【結語】
StageIV胃癌に対する化療後のsurgical intervesionは安全に施行可能で、術後化療の投与法、初回投与量に左右されず、単剤療法と併用療法との差も認めなかったことから、良好なコンプライアンスを維持することを優先した投与法の工夫が重要であることが示唆された。

キーワード

臓器別:胃・十二指腸

手法別:集学的治療

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