演題抄録

一般演題 (示説)

開催概要
開催回
第53回・2015年・京都
 

オキサリプラチン封入リポソーム投与ラットの後肢皮膚組織での手足症候群様症状の評価

演題番号 : P51-5

[筆頭演者]
西田 健太朗:1 
[共同演者]
柏木 美咲:1、室木 究:1、柴 俊輔:1、池田 理沙:1、大石 晃弘:1、石田 竜弘:2、長澤 一樹:1

1:京都薬科大学衛生化学、2:徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部薬物

 

【目的】近年我々が開発したオキサリプラチンのPEGリポソーム化製剤 (Lipo l-OHP) は遊離型l-OHPの場合と比較して高い抗腫瘍活性を示す。一方、Doxil®に代表されるリポソーム化製剤の重篤な副作用として手足症候群が挙げられるが、Lipo l-OHPに関する情報はない。そこで本研究は、Lipo l-OHP投与による手足症候群の誘発の有無を検証することを目的とする。【実験方法】SD系雄性ラットにLipo l-OHP (8 mg/kg) を1及び4日目に尾静脈内投与し、16日目まで飼育した。また、手足症候群の陽性対照としてDoxil® を用い、後肢皮膚組織における組織形態をHE染色により検討した。【結果・考察】Lipo l-OHP投与ラットにおいて、投与後16日目までに死亡例はなく、また、体重低下、後肢皮膚表面の発赤などの表皮皮膚組織における明らかな形態変化は認められなかった。これに対し、Doxil® 投与群において、16日目まで生存した個体は4匹中1匹であり、体重の著しい低下、後肢皮膚表面における落屑及び出血、さらにその有棘層及び基底層における裂隙形成が認められた。このような差異は、ドキソルビシンがオキサリプラチンとは異なり、極めて起炎性の強い化合物であることに起因すると考えられる。したがって、今回の成績は、Lipo l-OHPがDoxil®とは異なり手足症候群を惹起する可能性が低いこと、並びに、その発症がリポソームに内包される化合物の特性により決定されることを示唆する。

キーワード

臓器別:その他

手法別:化学療法

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