演題抄録

一般演題 (示説)

開催概要
開催回
第53回・2015年・京都
 

ホルモン抵抗性前立腺癌に対し、多職種関与で低用量CDDP+UFT+DEX療法を試みた経験

演題番号 : P5-5

[筆頭演者]
栗原 稔男:1 
[共同演者]
岡地 美代:2、石水 千樹:1、坂本 尚充:1、谷口 智彦:1、湯川 裕光:1、芦谷 友美:2、線崎 博哉:4、若宮 崇人:3、倉本 朋未:3、稲垣 武:3

1:社会保険紀南病院薬剤部、2:社会保険紀南病院看護部、3:社会保険紀南病院泌尿器科、4:医療法人 愛心会 線崎泌尿器科医院

 

【はじめに】前立腺癌の治療戦略は新規抗癌剤カバジタキセルの登場によって新たな選択肢を得たが、カバジタキセルによる骨髄抑制はこれまで臨床上経験したものより一層重篤となる危険性があり、全ての症例に対して適応可能とは判断し難い。我々はカバジタキセル登場前であったが、内分泌療法・化学療法不応となった後の治療方法としてレジメン審査委員会にてUFT+CDDP+DEX療法の承認を受け、本療法の有効性・安全性について検討を行ったので報告する。
【対象】2013年01月~2013年12月の間に内分泌療法・化学療法不応となった前立腺癌の患者で治療継続を望まれた方を対象とし、本療法による治療を計画した。適応となった患者は4名で、平均年齢は68.8歳で、PSは0~1であった。うち1名はPSA陰性、NSE陰性癌であった。
【投与方法】7日間/1クールで、day1にCDDP:5mg/body(15min-d.i.v.)、UFT:300mg/body/day(経口、分3、7日間)、DEX:1mg/body(経口、分1、 7日間)で投与を行った。エンドポイントは治療開始後PSAの再上昇あるいは画像上腫瘍の増大が確認されるまでとし、経過観察を行った。
【他職種による介入方法】看護師は投与時に患者状況の把握および有害事象の確認、薬剤師はオーダー発生時にレジメン監査・投与後の内服薬について薬剤管理指導を計画した。
【結果】投与を受けた4名の平均投与回数は13.5回で、3名が16回の投与を行うことが可能であった。入院での投与を希望された1名も本療法の導入を病棟で行った後、外来へ移行することができ継続投与可能であった。2例においてPSA低下を確認し、PSA再上昇までの期間は平均150.5日であった。1例はPSA低下を認めず、短期で他療法に切り替えた。
【考察】投与を受けた患者全員が目立った有害事象も無く、投与を行うことが可能であった。4例全員が骨転移を有していたが、本レジメンは短時間で済むことがメリットとなった。治療期間が楽に過ごせたことから本療法が有効であった患者からの評価は高かった。症例数も少なく、経過観察期間も短いが再燃前立腺癌症例に対する選択肢として良い治療法ではないかと考えられた。医療者側にとって本療法はあまりに短時間で終了するため、看護師・薬剤師業務の中でフォロー継続のためには工夫が必要であった。外来化学療法に従事するスタッフの確保などによって介入する時間を充実させる必要があると思われる。

キーワード

臓器別:前立腺・男性生殖器

手法別:チーム医療

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