演題抄録

一般演題 (示説)

開催概要
開催回
第53回・2015年・京都
 

EPICを用いた前立腺全摘除術後のQOLに関する比較検討(RRP vs RALP)

演題番号 : P5-3

[筆頭演者]
垣本 健一:1 
[共同演者]
大草 卓也:1、石津谷 祐:1、波多野 浩士:1、中井 康友:1、中山 雅志:1、西村 和郎:1

1:地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪府立成人病センター泌尿器科

 

【目的】当院では前立腺癌に対して従来の開腹による恥骨後式根治的前立腺摘除術(RRP)から腹腔鏡下手術を経ず、ロボット支援前立腺全摘除術(RALP)を開始した。RRPとRALPの術後QOLについて比較検討した。
【対象】2005年4月から2014年10月までに当科で前立腺癌に対して前立腺全摘除術を施行し、日本語版EPIC (Expanded Prostate Cancer Index Composite )質問票の回収が可能であった226例(RRP112、RALP114例)を対象とした。術前、術後1 、3、6か月の排尿機能、性機能等のQOLに関してデータ収集し解析した。
【結果】手術時年齢はRRP / RALP: 50-76歳(中央値64歳) / 50-75歳(中央値66歳)、手術時PSAはRRP / RALP: 3.30-36.7ng/ml(中央値8.07ng/ml) / 3.56-24.17ng/ml(中央値8.05ng/ml)、病理病期はRRP / RALP:pT2 79例(71%) / 72例(63%)、pT3a 26例(23%) / 34例(30%)、pT3b 7例(6%) / 8例(7%)、神経温存の有無はRRP / RALP:非温存例81例(72%) / 72例(63%)、温存例31例(28%) / 42例(37%)であった。術前、術後1、3、6か月の排尿総合スコアはRRP / RALPでそれぞれ93.8 / 95.5、58.3 / 59.8、80.6 / 78.2、84.8 / 87.5と有意差はなかった。 尿パッドの1日使用枚数2枚以上の割合が術後1か月時点では、RRP群72%、RALP群54%とRALP群が有意に良好な結果であった(p=0.041)が、術後3か月以降では両群で有意差は認めなかった。性機能ドメインは全期間を通じて両群に有意な差を認めなかった。治療の全体的満足度では、満足あるいは非常に満足と回答した割合は術後1か月時点でRRP/RALP群それぞれ75%/65%、3か月で80%/65%、6か月で79%/68%とRRP群で高い傾向にあったが統計学的有意差はなかった。
【結語】今回の検討では、術後1か月目における尿禁制はRALPがRRPに比較して優れていると考えられた。しかしその他の項目にはRRPとRALPを比較して有意な差はみられなかった。全体的満足度の評価でRALP群がやや低い傾向にあるのはロボット手術に対する期待が大きいことが影響している可能性がある。

キーワード

臓器別:前立腺・男性生殖器

手法別:QOL

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