演題抄録

一般演題 (示説)

開催概要
開催回
第53回・2015年・京都
 

広島市立広島市民病院におけるロボット支援腹腔鏡下前立腺全摘除術(RALP)280例の経験

演題番号 : P42-5

[筆頭演者]
林 信希:1 
[共同演者]
中島 宏親:1、岩田 健宏:1、弓狩 一晃:1、枝村 康平:1、小泉 文人:1、雑賀 隆史:1

1:広島市立広島市民病院泌尿器科

 

【目的】当院では2012年9月からロボット支援下前立腺全摘除術(RALP)を導入し、2015年3月までに280例のRALP を行っている。Peri-surgical OutcomesおよびOncological Outcomesを検討した。
【対象】年齢の中央値は67才(52-81)。PSAの中央値は8.00ng/ml(0.1-82)。前立腺重量の中央値は43g(19-142)。術前Gleason scoreは6以下が75例、7が121例、8-10が84例であった。臨床T分類(cT)はcT1:123例、cT2a:60例、cT2b:39例、cT2c:37例、cT3:21例であった。NCCN術前リスク分類はLow:59例、Intermediate:122例、High:99例であった。腹部および尿路の手術既往は、虫垂切除後:39例、胆嚢摘除:2例、鼠径ヘルニア:8例、腹壁ヘルニア:2例、S状結腸癌術後:2例、膵頭十二指腸切除術:1例、胃切除:3例、肝切除:2例、憩室炎:2例、TURP:4例であった(重複を含む)。
【基本手技】術者および助手2名で行い、頭低位25°で施行した。標準的症例に腹腔内6ports、右3rd armで前方アプローチを採用した。①中葉肥大やTURP後、②腸管手術の既往、③緑内障などの課題症例に対して、後方アプローチや後腹膜アプローチを行った。前立腺膀胱移行部は30°光学視管を使用し、全体は0°光学視管を使用した。DVC処理は針糸による2重結紮でDistal sideは恥骨に運針 を行った。
【手術成績】全手術時間中央値は168分(99-392分)、コンソール操作時間中央値は126分(70-339分)、出血量中央値は20ml(少量-1000ml)であった。合併症は術後ポートヘルニアの1例に開腹手術、前立腺の体外摘出時の小腸損傷の1例に修復術を要した。その他、2例に吻合部leak、4例にカメラポート部の創部離解、1例に麻痺性イレウス、1例に1日で改善した片側上肢のけいれん、3例に数日で改善した肩・頚部痛を認めた。術後1ヶ月尿禁制(Pad secure 0-1)は149/270例(55.2%)、術後3ヶ月尿禁制(Pad secure 0-1)は188/247例(76.1%)であった。病理学的T分類(pT)はpT2:197例、pT3a:49例、pT3b:22例、pT4:4例、pT0:3例であった。pT2以下の症例のうち13/197例(6.6%)で断端陽性であった。生化学的再発は20例に認め、うち18例はpT3以上であった。
【結語】RALP導入280例において、重篤な合併症無く安全に施術可能であった。合併症軽減には、手術時間の短縮および手術体位が重要であると考えている。癌制御および排尿・性機能などについてはさらに長期の評価が必要と考える。

キーワード

臓器別:前立腺・男性生殖器

手法別:内視鏡手術

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