演題抄録

一般演題 (示説)

開催概要
開催回
第53回・2015年・京都
 

熊本大学医学部附属病院におけるロボット支援前立腺全摘術の臨床的検討

演題番号 : P42-4

[筆頭演者]
河野 吉昭:1 
[共同演者]
山口 隆大:1、高橋 渡:1、村上 洋嗣:1、矢津田 旬ニ:1、田上 憲一郎:1、榊田 裕士:1、杉山 豊:1、江藤 正俊:1

1:熊本大学大学院生命科学研究部泌尿器科学分野

 

【緒言及び目的】
当施設では限局性前立腺癌に対し現在までに腹腔鏡下前立腺全摘術(LRP)を263例施行してきた。2013年6月以降はダヴィンチサージカルシステム(Da Vinci Si)を導入し、ロボット支援前立腺全摘術(RALP)を施行している。現在までに術後成績を追跡し得た102例における周術期成績及び術後尿禁制についてLRPと比較検討した。
【対象と方法】
2013年7月までに施行したLRP263例、2014年10月までに施行したRALP102例を対象とし、患者背景(年齢・BMI・摘出前立腺重量)、周術期成績(手術時間・出血量・尿道バルーンカテーテル留置期間・術後在院日数)及び術後尿禁制について比較検討した。
【結果】
患者背景は、平均年齢68歳/68歳(LRP/RALP、以下同様)、BMI23.9/24.0、平均摘出前立腺重量40g/40g、と両群間に有意差はなかった。周術期成績、平均手術時間257分/236分、平均出血量(尿込み)528ml/195ml、平均バルーン留置期間5日/5日、平均術後在院日数9日/10日であり、RALP群において出血量(p<0.0001)が有意に良好であった。断端陽性率はLRP群11.0% (pT2: 7.2%, pT3: 26.4%)、RALP群25.5%(pT2: 18.4%, pT3: 46.2%)とRALP群で高い傾向にあった。断端陽性箇所を解析すると、RALP群にて最も頻度の高かった部位は前立腺尖部であり、同群にてDVC結紮処理を施行していた期間では特にpT2: 33.3%, pT3: 66.7%と断端陽性率が高い傾向にあったが、DVC無結紮処理を導入以降はpT2: 7.0%, pT3: 40.0%と著明な改善を認めた。術後尿禁制(pad freeまたはpad for safetyとなった例)は、退院時17.9%/33.7%、退院1ヶ月後37.5%/35.0%、3ヶ月後58.1%/60.7%、6ヶ月後85.0%/78.2%、12ヶ月後91.4%/89.7%であり、RALPにおいて退院時尿禁制が有意に良好であった(p<0.0019)。
【結論】
LRPと比較してRALPは良好な周術期成績と術後早期の尿禁制を得られることが示唆された。今後も更にRALP症例数を加えた検討が必要と考えられた。

キーワード

臓器別:前立腺・男性生殖器

手法別:手術療法

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