演題抄録

一般演題 (示説)

開催概要
開催回
第53回・2015年・京都
 

プラチナ感受性再発卵巣癌におけるベバシズマブ併用療法の臨床学的検討

演題番号 : P36-3

[筆頭演者]
平澤 猛:1 
[共同演者]
村田 奈緒子:1、中嶋 理恵:1、平野 結希:1、楢山 知明:1、楢山 知紗:1、佐柄 祐介:1、浅井 哲:1、池田 仁恵:1、信田 政子:1、三上 幹男:1

1:東海大学医学部付属病院専門診療学系産婦人科

 

【緒言】ベバシズマブ(BEV)は2013年に本邦でFIGOステージⅢ期以上の卵巣癌で承認されているが、臨床試験データであるGOG0218試験には日本人のデータは非常に少なく、本邦では初発卵巣癌に対するBEVの安全性・有効性を検証するための観察研究JGOG3022試験が実施中である。一方で、初発卵巣癌に対してTC療法の腹腔内投与の優越性を検証するためにJGOG3019試験(iPocc)も進行中である。再発卵巣癌においてはプラチナ感受性、抵抗性共に第Ⅲ相試験で有意な無増悪生存期間の延長、奏効率の向上が報告されているため、当院でも再発卵巣癌患者にBEVを使用しており、その使用経験を報告する。
【方法】2014年以降、インフォームドコンセント取得した症例においてBEVを使用したプラチナ感受性卵巣癌症例6例についてレトロスペクティブに解析した。
【結果】組織型は6例とも漿液性腺癌であった。併用レジメンはTCが5例、GCが1例であった。前治療レジメンは1レジメンが3例、2レジメンが3例。PFIは6か月~84ヶ月(中央値9.5ヶ月)、12か月未満の部分感受性再発は4例であった。年齢は36歳~78歳(中央値64.5歳)。Grade3以上の有害事象は発熱性好中球減少症1例、好中球減少症4例、血小板減少1例、貧血2例。BEVに特徴的な副作用はGrade3以上は認められず、 Grade2までで蛋白尿2例、高血圧2例、鼻出血4例であった。有効性はCR2例、PR2例、SD1例、PD1例。生存期間は10か月時点で中央値未到達であるが、フォロー期間が短いことため、今後の追跡が重要と考えられる。
【結論】プラチナ感受性再発卵巣癌に対してBEVは認容可能であり、6例中CR2例、PR2例が得られ、胸水貯留例には著明な抑制も認められた。有害事象においては1例の発熱性好中球減少に伴う死亡例を経験した。再発卵巣癌においては消化管の浸潤等も懸念されるため、症例ごとにリスクとベネフィットを十分検討して臨床に役立てていきたい。

キーワード

臓器別:卵巣

手法別:分子標的治療

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