演題抄録

一般演題 (示説)

開催概要
開催回
第53回・2015年・京都
 

進行卵巣癌に対し系統的後腹膜リンパ節郭清を行う治療的意義はあるか

演題番号 : P34-1

[筆頭演者]
信田 政子:1 
[共同演者]
村田 奈緒子:1、中嶋 理恵:1、楢山 知紗:1、佐柄 祐介:1、浅井 哲:1、池田 仁恵:1、平澤 猛:1、三上 幹男:1

1:東海大学医学部付属病院産婦人科

 

【目的】進行卵巣癌(advanced epithelial ovarian cancer : AEOC) ではoptimal surgeryの達成が予後因子であるとされている。しかしながら、系統的リンパ節郭清(systemic lymphadenectomy : SLA)の長期生存に対する効果については未だ不明な点が多い。今回我々はAEOCに対してSLA施行の有無が予後に及ぼす影響を検討した。
【方法】1991年から2014年に当院で初回治療を行ったFIGOIII・IV期症例で、かつ手術により残存腫瘍を1cm未満にし得た178例を対象とした。インフォームドコンセントを得たのち、これらに対しSLA施行の有無によって層別化し、全生存率(OS)、無病生存率(PFS)について解析を行った。生存率はKaplan-Meier法で算出し、logrank法で検定した。
【成績】1)全症例の年齢中央値58歳(25-79歳)で、組織型は漿液性腺癌111例(62.4%)、明細胞腺癌29例(16.3%)、類内膜腺癌20例(11.2%)、粘液性腺癌6例(3.4%)及びその他12例(6.7%)であった。
2)観察期間の中央値は39か月(7-213)で、SLA施行群(n=78)の5年OS及び5年PFSは各々61.6%、42.1%、一方、SLA非施行群(n=100)の5年OS及び5年PFSは各々48.6%、32.5%でありともに有意差を認めた(OS、p=0.04;PFS、p=0.031)。
3)漿液性と非漿液性に層別化した解析では、非漿液性の5年OSはSLN施行群で非施行群に比較して延長していた(漿液性;OS、p=0.212;PFS、p=0.138:非漿液性;OS、p=0.041;PFS、p=0.56)。
4)OSに関する多変量解析においてSLN施行は有意な予後因子となった(ハザード比0.621、95%信頼区間0.392-0.983、p=0.042)
【結論】optimalとなった進行卵巣癌において、系統的リンパ節郭清を施行することに治療的意義がある可能性が示唆された。

キーワード

臓器別:卵巣

手法別:診断

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