演題抄録

一般演題 (示説)

開催概要
開催回
第53回・2015年・京都
 

肝表在性に播種性再発をきたした卵巣顆粒膜細胞腫の2切除例

演題番号 : P33-5

[筆頭演者]
南 幸次:1 
[共同演者]
迫田 雅彦:1、飯野 聡:1、樋渡 清司:1、天辰 仁彦:1、前村 公成:1、又木 雄弘:1、蔵原 弘:1、新地 洋之:3、上野 真一:2、夏越 祥次:1

1:鹿児島大学大学院医歯学総合研究科消化器乳腺甲状腺外科、2:鹿児島大学大学院医歯学総合研究科臨床腫瘍学、3:鹿児島大学医学部保健学科

 

【症例1】 62歳女性.H19年に右卵巣腫瘍、子宮内膜症に対し両側卵巣切除+子宮全摘+骨盤内リンパ節廓清+大網切除施行。最終病理にて顆粒膜細胞腫の診断。定期外来受診指示あるも自己判断にて中止.
H24年 12月 腹部膨満、腹痛、認め近医受診.CT, MRIにて右横隔膜下血腫と診断され経過観察.一時縮小認めるも、H25年 9月CTにて肝内結節影を呈し、さらに大動脈分岐部に小結節も認めた。H26年12月CTにて肝表面の腫瘍増大認め腹膜播種再発が疑われ当科外来紹介.画像上右横隔膜下肝表から肝後区域にかけて6㎝大の造影効果を呈する腫瘤と腹部大動脈分岐部にも2㎝大の病変認めた.
【手術】肝後区域切除+横隔膜合併切除+大動脈分岐部腫瘍切除実施.手術時間6時間15分、出血量760ml。最終病理にて肝:Invasion of metastatic adult type granulosa cell tumor,大動脈分岐部腫瘍:metastasis of adult type granulosa cell tumorの診断.
【症例2】64歳女性.H17年より4cm大の卵巣腫瘍を指摘され経過観察されていた.H22年9月増大所見あり卵巣癌疑いで子宮全摘+両側付属器摘出施行.右卵巣顆粒膜細胞腫の診断.H25年11月 腟断端に4cm大の腫瘤を認め.CT,MRIでは血腫の診断.H26年4月 PET集積を認め再発疑い.腹膜播種摘出手術施行.他に骨盤内に播種病変あり切除.12月CTにて脾臓近傍,肝結節を指摘され再発疑われ当科紹介.画像上肝表S7に造影効果を示す5.5㎝大の腫瘍性病変,脾門部に5.5㎝大,盲腸背側に1㎝大の病変認めた.
【手術】右横隔膜下腫瘍切除+盲腸背側腫瘍切除+脾門部腫瘍切除実施.手術時間5時間50分,出血量405ml.最終病理にて横隔膜下,脾門部,盲腸背側のいずれの腫瘍もMetastasis of granulosa cell tumor.
【考察】卵巣顆粒膜細胞腫は卵巣腫瘍の2-5%を占める境界悪性腫瘍で精索間質性腫瘍の70%を占める.再発形式は腹膜播種がほとんどで遠隔転移は稀であり、腫瘍は緩徐な生育を示すとされる。また初回再発部位の70%は骨盤腔内という報告がある。今回検索した中で肝表に播種性再発をきたした報告は稀であった.
【結語】今回,卵巣顆粒膜細胞腫が肝表在性に播種性再発を呈した2例を経験した.

キーワード

臓器別:肝臓

手法別:手術療法

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