演題抄録

一般演題 (示説)

開催概要
開催回
第53回・2015年・京都
 

ペルツズマブ併用化学療法が有用であった炎症性乳癌の1切除例

演題番号 : P27-8

[筆頭演者]
富永 修盛:1 
[共同演者]
古妻 康之:1、千原 剛:2、山内 周:2

1:東大阪市立総合病院乳腺外科、2:東大阪市立総合病院病理診断科

 

炎症性乳癌は、乳房皮膚の広範な浮腫状硬化と発赤を特徴とする悪性度の高い局所進行乳癌であり、その治療は困難である。症例は47歳女性、右乳房腫脹にて当科を受診した。右乳房全体の皮膚に浮腫状変化を認め、US・CTの画像検査では同部の皮下から脂肪層構造が高輝度領域で占められ、乳房中央に10cm径の腫瘍を認めた。右腋窩リンパ節転移も、USと細胞診で確認された。右乳房腫瘤に対する針生検の結果、ER60%、PgR100%、HER2陽性、Ki-67陽性率50%、右炎症性乳癌T4dN1M0、 臨床病期ⅢBと診断された。FEC化学療法を6コース投与し、病変安定(SD)を得た。しかし皮膚肥厚も残り、HER2陽性手術不能乳癌のためペルツズマブ・トラスツマブ・ドセタキセルの併用療法を行い、6コース投与にて腫瘍は著明に縮小した(完全奏効CR)。CRを得られたので手術可能と判断し、局所制御の目的も兼ねて手術(右Bt+Ax)を施行、組織学的治療効果はGrade 3だった。右腋窩レベルⅡまで郭清して得られた9個のリンパ節にも、転移は確認されなかった。タモキシフェンを投与し、術後10ヶ月後に行った胸腹部造影CTでは、局所再発も転移も認めていない。HER2陽性炎症性乳癌に対して、ペルツズマブ・トラスツマブ・ドセタキセルの併用療法は有用な治療選択肢の一つと成り得る可能性が示唆された。

キーワード

臓器別:乳腺

手法別:分子標的治療

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