演題抄録

一般演題 (示説)

開催概要
開催回
第53回・2015年・京都
 

HER2陽性の手術不能または再発乳癌患者に対する当院でのペルツズマブの使用経験

演題番号 : P27-7

[筆頭演者]
林 孝子:1 
[共同演者]
佐藤 康幸:1、加藤 彩:1

1:独立行政法人国立病院機構名古屋医療センター外科・乳腺科

 

【はじめに】HER2陽性乳癌の治療効果を高めるために、トラスツズマブに加え作用機序の異なる抗HER2療法とともにタキサンなどの抗がん剤と併用するDual blockadeが提唱され、二重盲検第III相試験(CLEOPATRA n=808)においてペルツズマブ+トラスツズマブ+ドセタキセル併用療法群はトラスツズマブ+ドセタキセル併用療法群より安全性を損ねることなくPFSを有意に6か月延長した。この結果により本邦でも迅速に2013年6月に承認され当院でも使用可能となった。【対象・方法】2014年2月から2015年4月までに当院でペルツズマブ+トラスツズマブ+ドセタキセル療法を施行した症例は10例であった。その中で奏功した症例の臨床的特徴を探るべく比較検討した。【結果】平均年齢60.5歳(45-77)、手術不能4再発6例、ホルモン感受性陽性HR(+)4例、HR(-)6例、完全奏功CR2、部分奏功PR4、安定SD2、進行PD1、評価不能NE1例であった。CR+PRを奏功群として臨床因子別に奏功群の割合を比較した。1)年齢60歳以下vs60歳以上:75%vs40%、2)status手術不能vs再発:75%vs50%、 3)初回治療vs2次治療以降:100%vs20%、4)ホルモン感受性HR(+)vs HR(-):50%vs67%、5)転移部位 肺・リンパ節:100%、肝・骨:50%、局所:33%、5)平均継続サイクル数 CR:4.5,PR:10,SD:8.5、PD:3サイクルであった。Grade3以上の有害事象は発熱性好中球減少症3例と左室収縮不全1例であった。休薬を要したのはこの1例のみで他には重篤な有害事象は認めなかった。【考察】HER2陽性乳癌患者の中でペルツズマブ+トラスツズマブ+ドセタキセル併用療法の奏功が高く期待できるのは手術不能で初回治療の60歳以下のホルモン陰性で肺・リンパ節転移を有する患者という傾向が伺えた。そして奏功を示した患者では長く続けられる傾向を示した。症例数が少なく断定的なことは言えないが今後症例を重ねてさらに検討していきたい。

キーワード

臓器別:乳腺

手法別:分子標的治療

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