演題抄録

一般演題 (示説)

開催概要
開催回
第53回・2015年・京都
 

HER2陽性進行再発乳癌治療における各治療ラインでのペルツズマブ治療の有効性と安全性

演題番号 : P27-1

[筆頭演者]
服部 正也:1 
[共同演者]
澤木 正孝:1、吉村 章代:1、石黒 淳子:1、久田 知可:1、瀧 由美子:1、水野 愛弓:1、安藤 正志:2、岩田 広治:1

1:愛知県がんセンター中央病院乳腺科、2:愛知県がんセンター中央病院薬物療法部

 

【はじめに】ペルツズマブはCLEOPATRA試験においてHER2陽性進行再発乳癌の一次治療としての有効性と安全性が確認され,本邦ではHER2陽性進行再発乳癌を対象に承認された.本邦においては二次治療以降もペルツズマブが用いられる機会があるが,一次治療と比較し二次治療以降での有効性,安全性に関する報告は少ない.今回,当院での治療成績をもとに,一次治療と二次治療以降でのペルツズマブ治療の有効性と安全性につき検討した.【方法】対象は2013年9月~2014年12月に当院でペルツズマブを含む抗HER2療法をうけたHER2陽性進行再発乳癌42例.ペルツズマブを用いた治療ラインにより一次治療群(n=14),二次治療群(n=9),三次治療以降群(n=19)とし,各群における奏効率と治療継続期間(TTF)を評価し,さらに二次治療以降でのペルツズマブ治療の治療効果に影響する因子について多変量ロジスティック回帰分析を行った.また,各群におけるGrade3以上の非血液毒性の出現を評価した.【結果】年齢中央値は60才.13例(31%)がER陽性で23例(55%)が内臓転移を有していた.併用化学療法はドセタキセル23例,パクリタキセル5例,併用なし13例,その他1例であった.観察期間中央値12.2ヶ月で,一次治療群,二次治療群,三次治療以降群の各群における奏効率は85%,56%,42%で,TTF中央値は未達,10.2ヶ月,5.6ヶ月であった.二次治療以降でのペルツズマブ治療の治療効果に影響する因子として,術後トラスツズマブ,内分泌感受性,前抗HER2療法の治療効果,ラパチニブの投与歴,化学療法併用の有無を選択したがいずれも統計学的に有意ではなかった.Grade3以上の非血液毒性の発現は一次治療群で1例(口腔粘膜炎),二次治療群で1例(左室収縮機能不全),三次治療以降群で1例(左室収縮機能不全)であり,いずれも治療中止の理由となっていた.【結語】一次治療と比較し,二次治療以降でのペルツズマブ治療は奏効率やTTFが下がるものの,有効性が期待できる治療手段であり,適切な治療対象が選択できればより有効な治療手段となりうる可能性がある.一方,重篤な有害事象は少ないものの治療ラインがすすんだ症例では心毒性に注意が必要である.

キーワード

臓器別:乳腺

手法別:分子標的治療

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