演題抄録

一般演題 (示説)

開催概要
開催回
第53回・2015年・京都
 

乳癌部分切除後の照射後温存乳房に発生した血管肉腫の1例

演題番号 : P146-9

[筆頭演者]
尾作 忠知:1 
[共同演者]
緒方 秀昭:1、馬越 俊輔:1、久保田 伊哉:1、金澤 真作:1、金子 弘真:1

1:東邦大学医療センター大森病院乳腺・内分泌外科

 

(はじめに)
乳癌術後の放射線照射後温存乳房に血管肉腫が生じた1例を経験したので報告する。
(症例)77才女性。家族歴・既往歴に特記すべきことなし。70歳時に右乳癌に対し乳房部分切除及びセンチネルリンパ節生検を施行した。病理学所見は、浸潤性乳管癌、脈管侵襲あり、ホルモン受容体陽性、Human Epidermal Receptor2陰性、T1N0M0でStageⅠであった。術後補助化学療法としてエンドキサン、メソトレキセート、5-FUを使用したCMF療法を6クール施行後に温存乳房へ50Gy の照射を施行した。術後補助内分泌療法を5年間施行し、その後は経過観察となっていた。術後7年目に右乳輪部に米粒大の腫瘤が出現した。当初の肉眼所見はモンゴメリー腺に類似した所見であり経過観察としていたが、漸次増大した。マンモグラフィーで有意な所見はなかったが、超音波ドプラ及び造影MRIで病変部を中心とした血流亢進が認められた。治療方針のために行った腫瘤摘出生検の結果は転移性乳癌の所見であり、乳輪乳頭合併切除による乳房部分切除を施行した。手術検体病理診断は血管肉腫で断端陽性であったため、最終的に胸筋温存乳房節術が施行された。術後1年が経過しているが、現在まで明らかな転移再発所見は認めていない。(まとめ)血管肉腫は血管内皮細胞より発生する悪性腫瘍であり、放射線照射も危険因子と考えられている。今回、術後7年で発症した放射線誘発血管肉腫の1例を経験したので、若干の文献的考察を加えて報告する。

キーワード

臓器別:乳腺

手法別:診断

前へ戻る