演題抄録

一般演題 (示説)

開催概要
開催回
第53回・2015年・京都
 

心臓原発毛細管血管腫から悪性転化した血管肉腫に対し、毎週PTX療法が効果を示した1例

演題番号 : P146-8

[筆頭演者]
杉山 俊輔:1 
[共同演者]
高橋 秀和:1、岡田 佳也:2、今井 源:2、大堀 久詔:1

1:日本赤十字社石巻赤十字病院腫瘍内科、2:東北大学病院腫瘍内科

 

症例は37歳、男性。全身倦怠感、胸部不快感を自覚し、当院救急外来受診。精査にて心拡大、心嚢液貯留、左前下行枝に近接した腫瘤性病変を認めた。開胸生検を施行したところ、毛細管血管腫(capillary hemangioma)の診断に至った。腫瘍の摘出は困難だったため、心膜切除術のみ施行。約1年間外来にて経過観察していたが、急な息切れを主訴に当院救急外来受診、重度の貧血が原因と考えられた。貧血の原因は心臓腫瘍に起因する機械的な溶血性貧血が疑われた。精査中、心不全の急性増悪を認め、腫瘍の急速な増大、及び腫瘍出血に伴う心タンポナーデを発症していた。一時ショック状態に陥るも保存的治療にて回復。心膜は腫瘍の浸潤のため穿破しており、胸水は膿血性であった。その後も出血を繰り返し、都度ショックに陥ったが、輸血にて対応。胸部CTにて全身転移(多発皮膚転移、多発筋転移、多発肺転移、多発胸膜播種、胃転移、十二指腸転移、皮膚転移)が疑われた。胃、十二指腸の転移が疑われる病変からの生検にて、転移性血管肉腫(metastatic angiosarcoma)の診断に至った。診断確定後、直ちに毎週PTX療法を開始したところ、以後出血エピソードなく病状の安定化が得られた。心臓腫瘍の悪性転化により急激な経過を辿った症例に対し、毎週PTX療法にて良好なコントロールをし得た1例を経験した。

キーワード

臓器別:骨軟部

手法別:化学療法

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