演題抄録

一般演題 (示説)

開催概要
開催回
第53回・2015年・京都
 

膵癌の予後予測因子とmodified Glasgow Prognostic Score (mGPS)の有用性における検討

演題番号 : P135-6

[筆頭演者]
飯野 勢:1,2 
[共同演者]
坂本 十一:1、明本 由衣:1,2、五十嵐 崇徳:1,2、相原 智之:1、石井 健太郎:1、遠野 博:1、福田 眞作:2

1:弘前市立病院内科、2:弘前大学大学院医学研究科消化器血液内科学講座

 

【背景】非小細胞肺癌で予後因子としてAlbとCRPを用いたGlasgow Prognostic Score (GPS)の有用性が報告されて以来、様々な癌腫に対しても、modified GPS (mGPS)の予後因子としての有用性が報告されている。しかし、膵癌でのmGPSの評価の報告は非常に少ない。膵癌では診断時に総胆管閉塞に伴う胆管炎を伴っている場合があり、適切な評価ができない可能性がある。今回、我々は、切除不能膵癌における予後因子の検討と胆管ドレナージ前後でのmGPSの有用性を検討した。
【方法】2012年3月から2015年3月までに当院にて切除不能膵癌に対してGemcitabine、S-1にて化学療法を行った47例を対象とした(FOLFIRINOX、nab-paclitaxel、erlotinib使用例は除外した)。mGPSは、CRP≦1.0 mg/dl;mGPS 0、CRP>1.0 mg/dlかつAlb≧3.5 g/dl;mGPS 1、CRP>1.0 mg/dlかつAlb<3.5 g/dl;mGPS 2と分類した。膵癌診断時と、胆管ドレナージ後のmGPSでmGPS 0とmGPS 1,2に2群に分けて、それぞれ全生存期間の比較を行った。また、予後予測因子についてCOX回帰分析による多変量解析にて検討を行った。
【結果】膵癌診断時のmGPSは、mGPS 0:29(61.7 %)、mGPS 1 : 4(8.5 %)、mGPS 2 : 14(29.8 %)であった。mGPS別での全生存期間の中央値はmGPS 0で12.5ヶ月、mGPS 1,2で4.8ヶ月であった(p=0.201)。閉塞性黄疸例に対して胆管ドレナージを行った後のmGPSは、mGPS 0:33(70.2 %)、mGPS 1 : 3(6.3 %)、mGPS 2 : 11(23.4 %)であった。mGPS別での全生存期間の中央値はmGPS 0で13.0ヶ月、mGPS 1,2で4.7ヶ月であった(p<0.001)。多変量解析では、mGPS: 1,2(HR:6.41(95%CI 1.40-29.30), p=0.016)、CA19-9≧2000(HR:3.07 (95%CI 1.24-7.61), p=0.015)、転移病変あり(HR:2.77 (95%CI 1.06-7.20), p=0.036)であった。
【結語】膵癌にmGPSを予後予測因子として適用する場合、胆管ドレナージ後において有用である可能性が示唆された。

キーワード

臓器別:膵臓

手法別:化学療法

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