演題抄録

一般演題 (示説)

開催概要
開催回
第53回・2015年・京都
 

腹部造影超音波検査にてskip lesionが術前に同定できた中部胆管癌の一例

演題番号 : P133-6

[筆頭演者]
久保 敦司:1 
[共同演者]
野田 晃世:1、荒澤 壮一:1、出田 雅子:1、小川 力:1、松中 寿浩:1、玉置 敬之:1、柴峠 光成:1

1:日本赤十字社高松赤十字病院消化器内科

 

【諸言】胆管癌は水平進展しやすく、skip lesionを認める腫瘍であることから時に肝側断端の切離部位に窮することがある。昨今造影超音波内視鏡にて水平進展やslip lesionを術前に同定することが可能になってきたと報告されているが、一般病院では施行しにくいのが現状である。腫瘍により拡張した肝側胆管は比較的描出しやすく、腹部造影超音波検査にてskip lesionを術前に同定した一例を経験したので報告する。【症例】78歳男性。5日前より褐色尿を自覚して近医を受診され、黄疸精査目的に当科に紹介となった。血液検査:T-Bil 14.9 mg/ml, AST 130 IU/L, ALT 178 IU/L, γGTP 3392 IU/L, CEA 5.5 ng/ml, CA19-9 231 U/ml。腹部超音波検査では中部胆管に全周性の狭窄を伴う充実性腫瘤を認め、中部胆管癌に伴う閉塞性黄疸が疑われた。腫瘍肝側の胆管は20mm程度に拡張しており、肝内胆管まで描出可能であった。左右肝管に分岐する肝門部胆管に内に15mm程度の充実性病変を認め、skip lesionが疑われた。同部位に対してソナゾイドを使用した造影超音波検査を施行したところ腫瘍濃染を明瞭に認めたことからslip lesionと断定した。ERCPにて胆管ドレナージと細胞診を施行してClassⅤを得たことからskip lesionを伴う中部胆管癌と確定診断した。術式はSSPPDを施行してChild変法で再建した。肝側断端は既にskip lesionの位置が確認できていたことから、追加切除をすることなく左右肝管2穴吻合とした。最終診断はadenocarcinoma Bms por pT2a ly0 v0 ne2 pN0 pHM0 pEM1 R1 stageⅡ。術後S-1での化学療法を継続しており、1年SDである。【考察】本症例は結果として剥離面に断端陽性となり、根治的切除ができなかった症例であるが、術前にskip lesionを腹部造影超音波検査で診断することは拡張した胆管においては比較的容易であった。造影超音波内視鏡は有用ではあるが未だ普及しておらず、閉塞性黄疸時には十分に腹部造影超音波でも評価できるものと思われる。

キーワード

臓器別:胆嚢・胆道

手法別:診断

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