演題抄録

一般演題 (示説)

開催概要
開催回
第53回・2015年・京都
 

cT2胆嚢癌に対する至適リンパ節郭清に関する検討

演題番号 : P133-2

[筆頭演者]
中島 正夫:1 
[共同演者]
上野 富雄:1、為佐 卓夫:1、飯田 通久:1、新藤 芳太郎:1、坂本 和彦:1、鈴木 伸明:1、徳久 善弘:1、徳光 幸生:1、松井 洋人:1、松隈 聰:1、武田 茂:1、吉野 茂文:1、硲 彰一:1、永野 浩昭:1

1:山口大学大学院医学系研究科消化器腫瘍外科学

 

【背景と目的】cT2胆嚢癌に対する至適リンパ節郭清方法に関するエビデンスレベルの高い研究結果は存在せず、国内のみならず世界的にも標準化に至っていない。そこで今回、当院で手術を施行したcT2胆嚢癌症例をリンパ節郭清の観点から後ろ向きに検討した。
【対象と方法】当科において過去10年間に根治手術を施行したcT2胆嚢癌10例を対象とし、深達度、リンパ節郭清方法と再発の有無について検討した。
【結果】深達度で術前と病理学的評価に相違があったのは1例(cT2→pT3)のみであった。リンパ節郭清程度はRegional lymph node(以下RLN)未満は1例(#12c/b)で、RLN以上は9例(RLN:1例、RLN+#13a:1例、RLN+#8p:1例、RLN+8a+13a:4例、RLN+#8a/p:1例、RLN+#8a/p+13a:3例)であった。肝外胆管切除(Extra bileduct resection以下EBR)は4例に施行した。結果リンパ節転移は3例に認め、内訳は#12bに全例転移を認め、#12cに2例、#8aと#13aに1例ずつ転移を認めた。全症例中でリンパ節転移再発を来したのは1例で、再発部位は#8pであった。本症例のリンパ節郭清程度は肝外胆管を温存したRLN+#8a+#13a(つまり#8p未郭清例)であり、病理学的には#12b、12cおよび#13aに転移を認めた。その他にリンパ節転移再発を来した症例は認められない。EBR関連合併症は、非施行例で胆管虚血による狭窄1例、施行例で胆汁漏1例、逆行性胆管炎2例を認めた。
【考察・結語】cT2症例では#12bがsentinel lymph nodeの役割を果たし、#12bの術中迅速検査がリンパ節郭清範囲の決定に役立つ可能性が示唆された。つまり#12bに転移を認めない場合、RLN郭清で十分である可能性がある。一方で#12bに転移を認める場合、#8a/p、#13aに転移および再発を来した症例を経験したため、RLNに加えて#8a/pおよび#13aリンパ節郭清を考慮すべきと考える。また、EBRに関しては肉眼的根治との関係と合わせて今後の課題としたい。

キーワード

臓器別:胆嚢・胆道

手法別:手術療法

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