演題抄録

一般演題 (示説)

開催概要
開催回
第53回・2015年・京都
 

ニロチニブ耐性GISTに対して手術を施行した2例

演題番号 : P130-9

[筆頭演者]
菅生 貴仁:1 
[共同演者]
高橋 剛:1、石川 卓:2、市川 寛:2、廣田 誠一:3、中島 清一:1、宮崎 安弘:1、牧野 知紀:1、黒川 幸典:1、山崎 誠:1、瀧口 修司:1、若井 俊文:2、森 正樹:1、土岐 祐一郎:1

1:大阪大学大学院医学系研究科消化器外科、2:新潟大学大学院医歯学総合研究科消化器・一般外科学分野、3:兵庫医科大学病院病理学

 

【緒言】ニロチニブはBcr-Ablに対してイマチニブより高い親和性が得られるようにデザインされた第二世代チロシンキナーゼ阻害剤である。慢性骨髄性白血病に対しては、イマチニブからの切り替えまたは、イマチニブ耐性病変に対する効果等臨床的にイマチニブを上回る効果が示され、ファーストライン治療の位置づけになっている。一方、消化管間質腫瘍(GIST)では、ファーストラインとしての第III相試験の結果、イマチニブに劣るといった結果となり上市に至らなかった。今回、我々は、治験においてニロチニブ治療が開始され継続中の症例においてニロチニブ耐性を生じた2症例を経験した。経過ならびにその耐性メカニズムについて、検討を行った。【症例1】70歳女性。空腸GISTに対して、小腸部分切除術を施行。術後3年目のCTで腸間膜に1.5cm大の播種病変を指摘され、治験によるニロチニブ投与が開始となった。投与開始3ヶ月後のCTで8.6mm大に縮小しPRと判定し、以後PRで経過していた。投与開始4年8ヶ月後に腸閉塞を発症。播種病変の増悪による腸閉塞と診断し、播種切除を施行した。病理組織学的検査で播種病変に紡錘形細胞の増生を認め,viableな細胞の残存を認めた。耐性病変のKITの遺伝子検査でexon11にのみ耐性変異を認めた。術後ニロチニブを継続中である。【症例2】66歳女性。小腸GISTに対し、小腸部分切除術を施行。高リスク群に分類され、術後補助療法として1年間のイマチニブ治療が施行された。術後4年目のCTで7.7cmの腹膜播種病変を指摘され,治験によるニロチニブ投与が開始となった。投与開始3ヶ月後のCTで5.2cm大に縮小しPRと判定したが,投与4年5ヶ月後のCTで腫瘍辺縁に5.5cm大の充実成分が出現した.FDGの異常集積を認めニロチニブ耐性GISTと診断し、腹膜播種切除術が施行された。耐性病変のKITの遺伝子検査でexon11に加えexon13の耐性変異を認めた。現在腹膜再発に対してイマチニブ治療中である。【まとめ】ニロチニブ耐性に対しても、イマチニブ耐性と同様の耐性出現に対し外科治療を行った。イマチニブと同様に, KIT遺伝子に耐性変異を認める症例もあり、KITの質的変化も耐性の原因であると考えられた。

キーワード

臓器別:GIST(消化管間質腫瘍)

手法別:分子標的治療

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