演題抄録

一般演題 (示説)

開催概要
開催回
第53回・2015年・京都
 

診断に苦慮した炎症性筋線維芽細胞肉腫の1例

演題番号 : P130-3

[筆頭演者]
中熊 尊士:1 
[共同演者]
後藤 卓也:1、峯岸 健太郎:1、坂本 承:1、中村 和徳:1、山本 健太郎:1、栗田 淳:1、水谷 知央:1、峯田 章:1、大村 健二:1、上野 聡一郎:1、二渡 信江:2、中島 日出夫:3、稲田 秀洋:1

1:医療法人社団愛友会上尾中央総合病院外科・乳腺外科、2:独立行政法人国立病院機構相模原病院外科、3:医療法人社団愛友会上尾中央総合病院腫瘍内科

 

炎症性筋線維芽細胞腫瘍(以下IMT)は筋線維芽細胞の特徴を示す紡錘形細胞の増殖から成り、主にリンパ球や形質細胞などの炎症細胞浸潤の顕著な腫瘍と定義されている。今回、我々は診断に苦慮した炎症性筋線維芽細胞肉腫の1例を経験した。症例は62歳、男性。2010年11月、他院にて約8cmのS状結腸間膜腫瘍の診断でS状結腸部分切除施行。病理組織学的検査にて悪性リンパ腫と診断され、当院で術後補助化学療法(R-CHOP)行い経過観察。2013年4月、骨盤内再発を認めたため化学療法(R-THP-COP)行うも腫瘍は増大したため、2014年9月当科受診。CT検査にて左下腹部、S状結腸手術部近傍に約10cm分葉状軟部腫瘤を認め、その他にも腹膜播種性病変、右鼠径部腫瘤を認めた。FDG-PET検査でもCT指摘部に集積を認めた。腹痛も出現したため2014年10月、試験開腹。腫瘍は小腸を4箇所、Rs近くのS状結腸を巻き込み、小腸間膜、大網にも播種性病変を認めた。根治手術は困難だが腹痛、亜イレウス状態であったため小腸部分切除、結腸部分切除、結腸人工肛門造設術施行。病理組織学的には核クロマチンの濃染傾向を示す類円形から短紡錘形の核と、細線維様の細胞質を持った紡錘形細胞が増殖し、背景にはリンパ球、形質細胞、多形核白血球浸潤を認めた。紡錘形細胞浸潤は腸間膜から腸管固有筋層に及び、免疫染色にてCD34+,CD68+,alpha-SMA-,S-100-, desmin-,beta-catenin+(細胞質),MIB-1+、炎症性筋線維芽細胞肉腫と診断された。初回のS状結腸間膜腫瘍の組織標本を再検査したところIMTと診断された。今回、我々は診断に苦慮した炎症性筋線維芽細胞肉腫の1例を経験したので若干の文献的考察も含め、報告する。

キーワード

臓器別:GIST(消化管間質腫瘍)

手法別:病理

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