演題抄録

一般演題 (示説)

開催概要
開催回
第53回・2015年・京都
 

切除不能進行再発の結腸・直腸癌に対するTAS-102の当科治療例の検討

演題番号 : P123-5

[筆頭演者]
畑中 一映:1 
[共同演者]
田中 一光:1、八木澤 允貴:1、工藤 大樹:1、堀本 啓大:1、山本 桂子:1、山本 義也:1、成瀬 宏仁:1、坂田 幸雄:2、松丸 亜紀:3

1:市立函館病院消化器内科、2:市立函館病院薬剤部、3:市立函館病院看護局

 

【背景】TAS-102(トリフルリジン・チピラシル塩酸塩配合錠)は標準的治療が困難となった治癒切除不能な進行・再発結腸・直腸癌に対する治療薬として2014年5月から本邦で使用可能となった。DNA複製時にトリフルリジンがチミジンに代わりDNA鎖に直接取り込まれ、DNA機能障害を引き起こして抗腫瘍効果を発揮する。国際共同第Ⅲ相試験RECOURSEではTAS102使用群の全生存期間は7.1ヵ月でプラセボ群5.3ヵ月に比べ優位に延長することが示された。有害事象として骨髄抑制と骨髄抑制に伴う感染症などに注意が必要である。【目的】一般市中病院におけるTAS-102使用の安全性と有効性を検討し報告する。【対象】2014年6月から2015年3月まで当科でTAS-102を投与した治癒切除不能進行再発結腸・直腸癌患者12例。【方法】患者背景、安全性、有効性に関し検討した。有害事象対策として1コース目は22日目前後の血液検査結果を確認し、非血液毒性では当院で開始した電話サポートシステム「コール102」を活用した。【結果】背景:男性9例、女性3例、年齢中央値71.5歳。PS0 5例 PS1 7例。原発巣は結腸 6例、直腸 6例。原発巣切除施行9例、未施行3例。3次治療での使用3例、4次治療5例、5次治療1例、6次治療3例。観察期間内の投与回数は1~10コースで効果判定ではSD3例、PD6例、NE3例であった。1例で10コース後もSDを維持し治療を継続している。有害事象血液毒性Grade3以上は白血球数減少6例、好中球数減少5例、ヘモグロビン減少1例。非血液毒性全Gradeでは疲労10例、食欲不振7例、口内炎4例、悪心2例、下痢2例などであった。【まとめ】少数例の検討であるがTAS-102は一般市中病院においても安全に投与可能だった。前治療歴が長い患者も多く、骨髄抑制に対し1コース目22日目前後の採血検査を実施する他、電話サポートシステム「コール102」などで全身状態を確認することも有用と考えられた。長期間SDを維持し良好な効果が得られている症例も確認された。

キーワード

臓器別:大腸・小腸

手法別:化学療法

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