演題抄録

一般演題 (示説)

開催概要
開催回
第53回・2015年・京都
 

当科におけるロンサーフの使用経験

演題番号 : P122-8

[筆頭演者]
勝見 ちひろ:1 
[共同演者]
瀧井 康公:1、丸山 聡:1、野上 仁:1、番場 竹生:1、會澤 雅樹:1、松木 淳:1、野村 達也:1、中川 悟:1、薮崎 裕:1、土屋 嘉昭:1

1:新潟県立がんセンター新潟病院消化器外科

 

【背景】
ロンサーフはトリフルリジンとチピラシル塩酸塩を2:1のモル比で配合した経口ヌクレオシド系抗悪性腫瘍薬である。2014年5月に世界に先駆けて日本で薬事申請が承認された。
【目的】
日常臨床でのロンサーフの有効性、安全性について評価する。予後予測因子としてNLR(neutrophil/lypohocyte ratio )とPNI(prognostic nutritional index)の有用性について検討する。
【対象と方法】
対象は2014年6月から2015年3月までに2レジメン以上の標準的化学療法に対して不応、不耐となり、ロンサーフ投与を開始した進行・再発大腸癌21例。35mg/m2/回を1日2回5日間経口投与、2日間休薬を2週間行った後、2週間休薬し、28日を1コースとして継続した。投与開始前および1週間後のNLR、PNIを計測し、全生存期間(overall survival: OS)と治療成功期間(time-to-treatment failure: TTF)を検討した。
【結果】
観察期間中央値は130(1-269)日。男性12例、女性9例。投与開始時年齢中央値は60(42-70)歳。Performance Status(PS)はPS0 6例(28.6%)、PS1 8例(38.1%)、PS2 5例(23.8%)、PS3 2例(9.5%)。KRAS野生型12例(57.1%)。治療歴は2レジメン以下2例(9.5%)、3レジメン11例(52.4%)、4レジメン以上8例(38.1%)。転移臓器数は1臓器3例(14.3%)、2臓器12例(57.1%)、3臓器5例(23.8%),6臓器1例(4.8%)。転移臓器は肝14例、肺12例、腹膜3例、リンパ節9例、骨5例、副腎2例、その他2例。
OS中央値は146(1-269)日、TTF中央値は71(1-265)日。中止理由は病勢進行20例、継続中1例。grade3以上の有害事象は好中球減少6例(28.6%)、血小板減少2例(9.5%)、悪心2例(9.5%)、嘔吐1例(4.8%)、食欲低下2例(9.5%)、口内炎1例(4.8%)。
ロンサーフ投与開始時のPNIが40以上の症例は40未満の症例よりOSが有意に延長し(234日vs98日,p<0.01)、TTFは有意差なし(p=0.06)。1週間後PNIではOS(p=0.157)、TTF(p=0.433)ともに有意差なし。
投与開始時のNLRが4未満の症例は4以上の症例よりOS(234日vs65日,p<0.01)、TTF(116日vs29日,p<0.01)ともに延長。1週間後のNLRでは4未満の症例はOSが延長し(269日vs146日,p<0.05)、TTFは有意差なし(p=0.208)。
【結論】
当科でのロンサーフ投与症例の治療成績はRECOURSE試験と比較してOS、TTFともに劣っていた。PS2以上の症例も対象としたが、重篤な有害事象はなくコントロール可能なものであった。投与開始前のPNI、NLRはいずれも予後予測因子として有用な可能性がある。

キーワード

臓器別:大腸・小腸

手法別:化学療法

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