演題抄録

一般演題 (示説)

開催概要
開催回
第53回・2015年・京都
 

レゴラフェニブが奏功した再発大腸癌の1例

演題番号 : P122-2

[筆頭演者]
吉野 健史:1 
[共同演者]
間中 大:1、工藤 亮:1、光岡 英世:1、金井 俊平:1、神頭 聡:1、小西 小百合:1、濱洲 晋哉:1、西躰 隆太:1

1:社会福祉法人京都社会事業財団京都桂病院消化器センター外科

 

レゴラフェニブはCORRECT試験でその有用性が認められた分子標的薬であるが、CR症例はなくPR症例も約1%と非常に稀である。今回われわれは大腸癌のリンパ節再発に対し、6th lineという後方ラインでありながらレゴラフェニブでPRが得られ、10か月以上の無増悪生存を維持している1例を経験したので報告する。症例は63歳男性、上行結腸癌を指摘され、2006年年4月に腹腔鏡下結腸右半切除(SS,N0,M0,stageⅡ)を施行した。その後、吻合部再発、肺転移を認め、2008年年1月に吻合部切除を行ったが、術中にS4肝転移を指摘。2月に左肺部分切除を行ったが、術後に傍大動脈リンパ節腫大を認めFOLFIRIを23コース施行、リンパ節腫大が消失したため、2009年4月に肝S4部分切除を行った。術後UFT/LVを約1年間施行、再発を認めなかった。2010年10月のCTで十二指腸壁再発を指摘、右腎臓浸潤を認めたため、XELOX+Bvを9コース、IRIS+Bvを4コース施行したがいずれもPDとなった。FOLFIRI+p-mabに変更し、8コース施行後のCTにて右腎浸潤の改善を認めたため、2012年3月に膵頭十二指腸切除+腎部分切除を施行した。FOLFIRIを6コース施行後、CTにて右副腎転移、傍大動脈リンパ節腫大を指摘、FOLFIRI+p-mabを17コース施行もPDとなった。FOLFOX-6+c-mabに変更するも2コース目でL-OHPによるアレルギー症状が出現、5FU+LV+c-mabで継続も最大効果SDのため、化学療法での腫瘍縮小は困難と判断し、12月に右副腎、肝後区域、IVC合併切除+傍大動脈リンパ節摘出術を施行した。2014年5月のCTでIVC近傍リンパ節の腫大あり再発と診断、初回手術から8年2ヶ月、6thラインとしてレゴラフェニブ導入となった。現在施行中のDEREGULATE試験のpilot studyとしてレゴラフェニブを80mg/日で開始、副作用を認めなかったため2コース目より120mg/日に増量した。その後、感冒で1週間延期、2コース目にgrade 1のHFSを認めたが、ステロイド軟膏の塗布にて約2週間で自然軽快し、減量なく投与を継続した。10月のCTでは腫瘍の縮小を認めなかったが、1月のCTで約50%の腫瘍縮小を認め測定不能病変となり、3月のCTでさらに腫瘍縮小を認め、RECIST(ver1.1)上PRと判定し、投与開始から10か月、11コース目を投与中で無増悪生存中である。本症例は複数回の切除と化学療法を組み合わせ、標準化学療法が不応になるもレゴラフェニブを導入し、長期奏功を得ている特異な症例である。その経過とともに文献的考察も加え発表する。

キーワード

臓器別:大腸・小腸

手法別:化学療法

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