演題抄録

一般演題 (示説)

開催概要
開催回
第53回・2015年・京都
 

進行再発大腸癌Salvage lineにおける regorafenibとTAS-102の臨床的検討

演題番号 : P122-1

[筆頭演者]
高橋 一徳:1 
[共同演者]
島谷 孝司:1、花畑 憲洋:1、金澤 浩介:1、沼尾 宏:1、棟方 正樹:1、福田 眞作:2

1:青森県立中央病院消化器内科、2:弘前大学大学院医学研究科消化器血液内科

 

【背景】Regorafenibは2013年3月に本邦で承認された経口マルチキナーゼ阻害薬で、TAS-102は2014年3月に承認された経口ヌクレオシド系抗悪性腫瘍薬である。共に切除不能進行再発大腸癌における三次治療以降の標準治療薬だが、2つの薬剤の使い分けは、未だ明確でない。【目的】当院におけるregorafenib及びTAS-102使用例につき検討した。【対象と方法】2013年6月よりregorafenibを投与された29例及びTAS-102を投与された19例(重複例10例)について単施設、後向きで検討した。【結果】regorafenib群では、年齢中央値61.0(26-78)歳、PS 0/1/2=12/16/1、KRAS野生型/変異型:18/11で、野生型では全例前治療で抗EGFR阻害薬を使用した。導入は3th/4th/5th/6th以降=4/15/6/4例。投与期間中央値は46(4-622)日。9例が1サイクル内で中止となり、終了時投与量は160/120/80mg=11/11/7だった。治療効果はCR/PR/SD/PD/NE=0/1/8/9/11で、1サイクル以上施行例でのRDIは66.6%であった。主な有害事象(全Gr/Gr3以上)は手足症候群14/3、全身倦怠感16/1。有害事象で中止した12例の原因は皮疹・発熱が4例、全身倦怠感2例、手足症候群・膵炎・肝障害・下痢が1例(重複あり)。血液学的毒性は軽度な症例が多く、G3の血小板減少が4例で、減量休薬にて2例は長期投与が可能で、2例は他の有害事象で中止となった。後治療移行率72.4%だった。TAS-102群では、年齢中央値65(46-85)歳、PS0/1/2=9/9/1、KRAS野生型/変異型:11/8で、野生型では全例前治療で抗EGFR阻害薬を使用。導入3th/4th/5th/6th以降=3/5/3/8例。投与コース中央値は2.5(1-8.5)。減量なし/1/2/3段階減量=12/4/1/2例。治療効果は評価可能であった12例中CR/PR/SD/PD=0/0/5/7例。血液学的毒性(全Gr/Gr3以上)は評価を行った16例中、白血球減少14/8、好中球減少14/13、貧血16/8、血小板減少Gr2が2例。非血液学毒性は軽度でいずれもGr2以下だった。後治療移行率54.5%だった。【結語】Regorafenib/TAS-102ともsalvage lineにおける有効性が示唆された。Regorafenibは手足症候群などの非血液学的毒性が強く中止・減量に至る例が多かった。適切な減量にて長期SDを継続できた例も認められ、有害事象に対する対策が重要と考えられた。TAS-102は血液学的毒性以外大きな有害事象は認めなかったが、骨髄抑制、特に好中球減少が高頻度にみられた。厳密な休薬・減量の順守にて多くは安全に外来治療が可能であった。

キーワード

臓器別:大腸・小腸

手法別:化学療法

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