演題抄録

一般演題 (示説)

開催概要
開催回
第53回・2015年・京都
 

膵癌に対する腹腔神経叢ブロックの有効性および安全性の検討

演題番号 : P107-9

[筆頭演者]
土井 俊文:1 
[共同演者]
石川 剛:1、安田 知代:1、岡山 哲也:1、吉田 直久:1、十亀 義生:1、保田 宏明:1、阪上 順一:1、小西 英幸:1、内藤 裕二:1、細川 豊史:2、伊藤 義人:1

1:京都府立医科大学大学院医学系研究科消化器内科学教室、2:京都府立医科大学大学院医学系研究科疼痛緩和医療学教室

 

【背景】膵癌は予後不良の悪性腫瘍であり,70-80%が癌性疼痛を伴うとされる.癌性疼痛の治療にはWHOの除痛ラダーに基づき薬物療法を行うが,薬物療法のみでは疼痛コントロールに難渋する症例も多い.薬物に追加する補助治療として,経皮的または超音波内視鏡(endoscopic ultrasound: EUS)ガイド下腹腔神経叢ブロック(celiac plexus neurolysis: CPN)の有用性が報告されている.今回の検討では,当院における経皮CPNの有効性および安全性について検討し,現状での課題について考察する.【方法】2010年1月から2014年12月までに当院で治療を行った浸潤性膵管癌症例240例のうち,経皮的CPNを施行した18例を対象とし,治療成績を検討した.【結果】平均年齢は70歳(50-81歳),男女比は8:10,平均腫瘍径は3.4cm.病変部位は膵頭部4例,膵体部12例,膵尾部2例であった.全例X線透視下に経椎間板法で経皮CPNを行った.経口モルヒネ換算のオピオイド使用量はCPN施行1週間後で-9.4mg/日,4週間後で-7.6mg/日とCPN施行前より減少した.CPN施行1週間後には疼痛スケールである数値評価スケール(NRS)は,CPN施行前と比較し平均1.24改善し,11例(61%)で疼痛緩和効果を認めたが,4週間後まで効果が維持できたのは7例(39%)であった.また,膵癌の診断からより早期にCPNを施行するとCPNが有効となる傾向が見られた.偶発症として嘔気6例,一過性低血圧5例などを認めたが,重篤な偶発症は認めなかった.【考察】今回の検討では、CPNの施行に際してはより早期に行う方がより効果的であることが示唆された。経皮CPNの効果の持続性については、短期的には一定の治療効果を示したが,長期的効果の持続性には課題が残った.近年EUS-CPNが経皮CPNに対し有効性・安全性の面で優越性を示す報告もあり,今後の展望について文献的考察を含め報告する.

キーワード

臓器別:膵臓

手法別:緩和医療

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