演題抄録

臓器別シンポジウム

開催概要
開催回
第53回・2015年・京都
 

肺癌治療における免疫チェックポイント阻害薬の役割と他治療との併用の可能性

演題番号 : OS4-2

[筆頭演者]
神田 慎太郎:1 

1:国立研究開発法人国立がん研究センター呼吸器内科

 

幾つかのがん種において免疫チェックポイント阻害薬の有効性が明らかにされてきており、肺癌に対してもその効果が期待されている。免疫チェックポイント阻害薬の先駆である抗PD-1抗体ニボルマブの単剤療法は、既治療進行非小細胞肺癌を対象とした二つの第Ⅲ相試験において、これまでの標準治療であったドセタキセル単剤療法よりも生存期間延長効果に優れることが証明された。これら臨床試験の結果を受けて、ニボルマブは、まず単剤療法として我々の肺癌治療の現場に登場することになるが、一方で既存の抗がん薬治療や放射線治療との併用の可能性も今後検討される必要がある。なぜなら、幾つかの基礎研究において抗がん薬治療や放射線治療が腫瘍に対する免疫応答を賦活化させることが報告されており、こうした治療と免疫チェックポイント阻害薬とが相乗的に作用する可能性があるからである。当施設は、進行非小細胞肺癌を対象としてニボルマブと標準化学療法との併用の第Ⅰ相試験を世界で最初に実施した。この試験では、計24人の進行非小細胞肺癌患者を対象として、ニボルマブと初回治療の標準であるプラチナ併用療法や2次治療の標準であるドセタキセルとの併用の安全性が確認され、有望な抗腫瘍効果が得られた。本講演では、その臨床試験の結果や他の知見を詳述し、肺癌治療における免疫チェックポイント阻害薬と抗がん薬など他の治療との併用療法の可能性について考察する。

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