演題抄録

International Symposium

開催概要
開催回
第53回・2015年・京都
 

精子・精巣組織凍結に関する基礎研究と最近の進歩

演題番号 : IS1-4

[筆頭演者]
岡田 弘:1,2 
[共同演者]
慎 武:1,2、西尾 浩二郎:1、新井 学:1、宮田 あかね:2

1:獨協医科大学越谷病院泌尿器科、2:獨協医科大学越谷病院リプロダクションセンター

 

男性がん患者の妊孕性温存は、「射精液中に精子が存在すれば、これを可能であれば治療前に凍結保存し、将来の産児獲得のために用いる事」が、一般に行われている。
しかし、血液がん患者等で治療開始時に、十分な情報を伝えられている患者の割合は、欧米の報告でも20-30%に過ぎない。
本邦においては、これらの情報がどの程度の割合の患者に、いかなる情報として伝えられているのか、という現状に関する大規模調査研究はない。
現在、獨協医科大学越谷病院リプロダクションセンターを中心とした、調査が開始されており、この結果に関してお示ししたい。
また、精子凍結保存の際に問題となる事柄に、地域差がある。不妊症の治療施設が多く集まる大都市周辺地域以外では、精子凍結保存を行う事の出来る施設までの距離が遠く、保存を断念しなければならない事態も起こっている。
この地域差を解消するために、我々の施設で試みている、遠隔地からの24時間以内の精液輸送による、基幹施設での精子凍結の試みを紹介する。
さらに、精子形成開始前の若年男子がん患者の場合は、精巣組織凍結保存とこの組織を用いた、体外培養による精子形成が妊孕性温存のための唯一の手段と考えられている。現在、マウスをモデルとして、我々の施設で行っている、精巣組織凍結法の実際と、凍結-融解精巣組織からの、完全体外培養による、精子作出法、さらにこの精子を用いた産仔獲得について紹介する。また、ヒトへの応用の可能性についても解説する。

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