演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第52回・2014年・横浜
 

大腸癌症例におけるUGT1A1遺伝子多型とイリノテカンによる副作用の検討

演題番号 : P90-8

[筆頭演者]
照屋 剛:1 
[共同演者]
東 康晴:1、花城 清俊:1、大宜見 由奈:1、島袋 伸洋:1、大田 守仁:1、仲地 厚:1、島袋 誠守:1、城間 寛:1

1:社会医療法人友愛会豊見城中央病院

 

【目的】近年の大腸癌における化学療法において、イリノテカン(CPT-11)は有効な薬剤である。一方、CPT-11による副作用発現にその代謝酵素であるUGT1A1遺伝子多型が関連していることが知られている。今回、大腸癌症例においてCPT-11投与後の副作用発現状況と、UGT1A1遺伝子多型との関連性を検討した。【方法】対象は当院において、2009年1月から2013年12月までの遺伝子多型解析を行った大腸癌化学療法症例で、CPT-11含有レジメンを実施した25例とした。遺伝子多型別に野生型、ヘテロ型、ホモ型(複合ヘテロ含む)に分け、CPT-11投与後28日間の副作用発現を後ろ向きに調査した。副作用評価はCTCAE ver4.0を用い評価した。【結果】対象25例の内訳は野生型13例、ヘテロ型10例、ホモ型2例であった。副作用発現において、grade3以上の好中球減少頻度は野生型15.4%、ヘテロ型30%、ホモ型100%であった。ホモ型は2例ともgrade4の発熱性好中球数減少症を呈した。下痢に関しては野生型でgrade3が1例で、ヘテロ型とホモ型でgrade2が各1例であった。CPT-11用量調整は、野生型では100%投与9例・80%投与1例・70%投与2例・60%投与1例で、ヘテロ型では100%投与8例・80%投与2例で、ホモ型では60%投与2例であった。【結論】UGT1A1遺伝子検査でホモ型(UGT1A1*6/*6,UGT1A1*28/*28, UGT1A1*6/*28)もつ患者ではUGT1A1のグルクロン酸抱合能が低下し,SN-38の代謝が遅延することにより,重篤な副作用 (特に好中球減少) 発現の可能性が高くなることが報告されている。当院の検討では有害事象に関しては下痢は遺伝子多型の影響は認めなかったが、grade3以上の好中球減少の発現はホモ型・ヘテロ型・野生型の頻度順で認めた。以上よりCPT-11使用においてはUGT1A1遺伝子検査実施の上、重篤な好中球減少を避けるためCPT-11の減量投与も検討すべき思われた。

キーワード

臓器別:大腸・小腸

手法別:化学療法

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