演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第52回・2014年・横浜
 

大腸癌の化学療法におけるオキサリプラチンによるアレルギーの現状

演題番号 : P90-6

[筆頭演者]
小森 孝通:1 
[共同演者]
森田 俊治:1、谷田 司:1、秦 真由美:2、安田 純子:2、大島 一輝:1、畠野 尚典:1、野田 剛大:1、川西 賢秀:1、今村 博司:1、岩澤 卓:1、赤木 謙三:1、堂野 恵三:1、北田 昌之:1

1:市立豊中病院外科、2:市立豊中病院看護部

 

【背景】外来化学療法を施行中にみられる副作用のなかでも,アレルギーは重篤化すると生命予後にもかかわるため,出現した際には迅速な対応が求められる.オキサリプラチン(L-OHP)はアレルギーの頻度が比較的高いが,大腸癌では進行・再発症例のみならず術後の補助化学療法でも使用される症例が増加しており,アレルギー出現状況の特徴を把握しておくことが重要である.
【目的】大腸癌の化学療法におけるL-OHPによるアレルギーの現状を評価する.
【対象・方法】2011年1月から2013年12月までに,当院外来化学療法室にて化学療法を施行した大腸癌症例延べ3986例のうち,L-OHPを投与された153人(延べ999例)について,アレルギーの出現状況をレトロスペクティブに検討した.
【結果】大腸癌の外来化学療法3986例のうち,アレルギーは22例(0.55%)に認められ,同時期に外来化学療法を施行した乳癌(22/4099例,0.54%)と並んでアレルギーの件数・頻度が高かった.L-OHPによるアレルギーは,153人中17人(11%),延べ999例中17例(1.7%)で,うちわけは補助化学療法が5例,進行再発の化学療法が12例だった.17例中9例(53%)が過去にL-OHPを用いた化学療法をいったん終了・中止してからの再投与例で,3例はL-OHPを併用した補助化学療法終了後の再発に対する治療,3例は末梢神経障害などの副作用で休薬後の再投与,3例はL-OHPによるアレルギーで中止後の再投与であった.初回アレルギー出現までのL-OHP投与回数は,中央値9回(2-20回).L-OHPの再投与例9例では,L-OHP再開後に中央値2回(2-6回)でアレルギーが出現していた.アレルギー反応の重症度は,Grade 1:8例,Grade 2:8例,Grade 3:1例で,L-OHPの過去の投与歴やアレルギー歴による重症度の差はみられなかった.L-OHPによるアレルギー歴がなかった14例のうち,2例がL-OHPの投与を再開していた.
【結論】大腸癌の化学療法でL-OHPを使用した症例の約1割に,治療経過中のいずれかの時点でアレルギーが出現しており頻度は高かった.なかでもいったんL-OHPを終了または中止した後の再投与例が半数を占めており,さらに投与再開後は中央値2回目と早期にアレルギーが出現していることから,L-OHPのアレルギー歴がある症例はもちろん,L-OHPを併用した補助化学療法後の再発症例や,末梢神経障害による休薬後の再開症例などでは,L-OHP再投与時から十分な対策と慎重な投与が必要と考えられた.

キーワード

臓器別:大腸・小腸

手法別:化学療法

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