演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第52回・2014年・横浜
 

早期胃癌症例に対する鏡視下手術の臨床的意義

演題番号 : P88-1

[筆頭演者]
山本 学:1 
[共同演者]
大垣 吉平:1、金城 直:1、山口 将平:1、前原 伸一郎:1、江頭 明典:1、南 一仁:1、池田 泰治:1、藤 也寸志:1、岡村 健:1

1:独立行政法人国立病院機構九州がんセンター消化器外科

 

【目的】早期胃癌に対する腹腔鏡下手術は、胃癌治療ガイドライン上は臨床研究という位置づけであるものの、実臨床では盛んに行われている。
【方法】今回、2003年から2011年までに早期胃癌にて手術を行った463例中、開腹手術188例(開腹群)と腹腔鏡下手術275例(鏡視下群)の合併症および予後をretrospectiveに検討した。
【結果】全463例の背景因子は、平均年齢が、63.9±11.0歳。男性289例、女性174例
深達度m癌が244例に対し、sm癌が219例であった。また、リンパ節転移症例は40例(8.6%)であった。開腹群と鏡視下群の背景因子を比較すると、年齢、性別、深達度には両群間に差を認めなかったが、リンパ節転移症例が開腹群で有意に多かった(p<0.05)。開腹群と鏡視下群の5年生存率は、開腹群で89%であり、鏡視下群は95%であった(Longrank; p=0.15, Wilcoxson; p=0.043)であった。再発は、開腹群で181例中6例(3.2%)に対し、鏡視下群では275例中3例(1.1%)であった。また、原因不明の死亡が、開腹群では10例(5.3%)に対し、鏡視下群では4例(1.5%)であり、有意に開腹群で多かった(p<0.05)。予後に対する多変量解析を行ったところ、年齢(p<0.001)、性別(p<0.01)、リンパ節転移(p<0.05)が独立した予後因子であった。次に、Grade1以上の合併症は、開腹群で181例中31例(16.5%)に対し、鏡視下群では275例中48例(17.4%)と両群間に有意な差を認めなかった。特に、縫合不全および膵液瘻は、開腹群で7例(3.7%)と3例(1.6%)に対し、鏡視下群では7例(2.5%)と6例(2.2%)であり、両群間に有意な差を認めなかった。
【結語】早期胃癌に対する鏡視下手術は、合併症および予後に関しても開腹手術と差を認めないと考えられた。

キーワード

臓器別:胃・十二指腸

手法別:手術療法

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