演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第52回・2014年・横浜
 

頭頸部扁平上皮癌に対するペプチドワクチン療法による免疫誘導とOS延長に関する検討

演題番号 : P77-18

[筆頭演者]
吉武 義泰:1,2 
[共同演者]
福間 大喜:1、湯野 晃:1、平山 真敏:1,3、中山 秀樹:1、小島 拓:1,3、中根 未季:1,3、尾木 秀直:1、平木 昭光:1、濱田 哲暢:4、城野 博史:5、西村 泰治:3、中村 祐輔:6、篠原 正徳:1,2

1:熊本大学医学部附属病院歯科口腔外科、2:医療法人伊東会 伊東歯科口腔病院、3:熊本大学医学部免疫識別学分野、4:独立行政法人国立がん研究センター研究所多層オミックス・バイオインフォーマティクス分野、5:熊本大学医学部附属病院薬剤部、6:シカゴ大学医学部オーダーメイド医療部門

 

【緒言】われわれは、中村祐輔博士らとともに同定した癌特異抗原であるLY6K、CDCA1、IMP3のHLA-A24拘束性ペプチドを用いたペプチドワクチン療法の臨床試験を2008年から6年間継続施行している。本ペプチドワクチン療法を施行した頭頸部扁平上皮癌患者37例において免疫学的解析を行い、その有効性を検討したので報告する。【症例と経過】治療法がないと宣告された症例を対象にペプチドワクチン療法を施行し、その安全性と忍容性、ペプチド特異的CTLの誘導、臨床的抗腫瘍効果、OS、PFSなどを検討した。まず、grade II以上の有害事象は生じておらず本療法の安全性と忍容性が確認された。ELISPOT assayを用いた免疫解析の結果、LY6K、CDCA1、IMP3特異的CTLはそれぞれ85.7%、64.3%、42.9%の患者において誘導できた。Best Supportive Care群とワクチン投与群においてOSを比較してみると、ワクチン投与群のほうが有意にOSの延長を認めた。さらに、2あるいは3種類のペプチドに対するCTLが誘導された患者群と1種類のペプチドに対してのみCTLが誘導された、あるいはどのペプチドに対してもCTLが誘導されなかった患者群を比較したところ、前群の方が有意にOSの延長を認めた。また、ペプチドワクチン施行前後における腫瘍浸潤CD8陽性T細胞を免疫組織染色にて確認できた2症例において、施行後にはより多くのCD8陽性T細胞が腫瘍のより深部まで浸潤していた。本ペプチドワクチン療法を施行することで完全奏功を得ることができ、その後4年間再発や転移を生じていない1症例について、免疫動態の変遷と画像評価について詳細を報告する。【結語】今回の解析の結果、本ペプチドワクチン療法の安全性ならびに抗腫瘍免疫の増強効果、生存期間の延長効果などにおいて有効性が示唆された。今後、更なる工夫を行い、有効性の向上に取り組んでいく所存である。

キーワード

臓器別:頭頸部

手法別:免疫療法

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