演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第52回・2014年・横浜
 

悪性骨軟部腫瘍に対する腫瘍破砕物質とTNF-αを併用した樹状細胞を用いた免疫療法

演題番号 : P77-15

[筆頭演者]
西田 英司:1 
[共同演者]
山本 憲男:1、林 克洋:1、武内 章彦:1、下崎 真吾:1、加藤 貴士:1、青木 裕:1、樋口 貴史:1、土屋 弘行:1

1:金沢大学医薬保健学域医学類整形外科

 

目的
 我々は悪性骨軟部腫瘍に対し樹状細胞を用いた免疫療法を行い、約6割に生体内の免疫活性がみられるが有効例はまだない。そこで樹状細胞の成熟度の上昇を目的としたTNF-α併用の樹状細胞療法の臨床応用を行ったので報告する。
対象
 標準的治療抵抗性の悪性骨軟部腫瘍患者11例(男性4例、女性7例)で平均年齢40.5歳(8-65歳)、骨腫瘍3例、軟部腫瘍8例であった。治療は末梢血より樹状細胞を誘導し、腫瘍破砕物質にTNF-α併用とOK-432で成熟させた樹状細胞5 x 106個を皮内に毎週合計6回投与した。
結果
 腫瘍破砕物質にTNF-α併用は腫瘍破砕物質単独に比べ樹状細胞の成熟を示すCD80が39%から60%、CD83が6%から12%、CD86が42%から62%に上昇していた。Primary endpointの安全性ではGrade 3以上の有害事象は認めなかった。Secondary endpointの免疫反応ではサイトカインの上昇を6例(54.5%)に認め、そのうち3例(27.2%)に皮膚の遅発性過敏症を認めた。臨床効果では1例(9%)がSDで、10例(91%)がPDであった。
考察
 TNF-αを併用することで樹状細胞の成熟度は上昇した。しかし、生体内の免疫反応の上昇や、有効例はわずかであった。今後は樹状細胞療法を行う適正な症例の選択と他の治療法の併用など悪性軟部腫瘍患者に対する樹状細胞療法の新たな治療方法の可能性を探求していきたい。

キーワード

臓器別:骨軟部

手法別:免疫療法

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