演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第52回・2014年・横浜
 

食道癌に対するDCF療法と活性化自己γδT細胞治療の併用による治療効果の検討

演題番号 : P77-13

[筆頭演者]
森 和彦:1 
[共同演者]
松下 博和:3、平野 康介:1、山田 和彦:2、山下 裕玄:1、野村 幸世:1、瀬戸 泰之:1、垣見 和弘:3

1:東京大学大学院医学系研究科消化管外科学、2:独立行政法人国立国際医療センター、3:東京大学医学部附属病院免疫細胞治療学講座

 

【目的】食道癌は根治手術後の再発率が高く、再発した症例の予後は不良である。再発症例に対してFP療法が長年のスタンダードであったが、近年、DCF治療のFP療法に対する優位性が示されるようになり、DCF治療をファーストラインとして用いる報告も見られ始めた。しかしDCF治療で奏効率は改善したものの、生命予後は依然不良である。当院では2008年より再発食道癌、手術不能進行食道癌患者で標準治療に抵抗性を示した患者を対象に活性化自己γδT細胞治療(γδT治療)を実施しその安全性を確認した。また、境界域ながら生存期間の延長を認めた。そこで、2012年からDCF治療にγδT治療を併用する免疫化学療法(DCFγ治療)を開始した。
【方法】再発食道癌、手術不能進行食道癌患者でDCF治療の適応がある患者を対象にした。γδT細胞の培養が可能な患者を登録。アフェレーシスを行い、γδT細胞を凍結保存した。DCF治療開始後、第3週と第4週に1週間隔で計2回のγδT細胞の投与を行った。これを1コースとし、計2コース実施した。効果が確認できればさらに2コース追加した。安全性、投与したγδT細胞の体内動態、免疫反応、臨床効果を検討した。
【結果】12例(男性12人女性0人、平均年齢70歳)がγDCF治療に登録された。組織学的診断は扁平上皮癌10例、腺癌1例、癌肉腫1例であった。活性化γδT細胞は3~12回点滴投与され、治療に関連する有害事象は認めなかった。γδT細胞の投与を受けた患者末梢血中では、γδT細胞が蓄積された。腫瘍縮小効果はPR2例、SD7例、PD3例であった。初回治療よりDCF治療が行われた8例と、DCFγ治療が行われた6例の生存期間を比較すると、観察期間が短いため有意とはならなかったがDCFγ治療群優位の傾向が示された。
【考察】DCF治療とγδT治療の併用治療の安全性が示された。さらにDCF治療に上乗せ効果が期待され、再発食道癌、手術不能進行食道癌患者に対する治療選択の一つのなる可能性が示唆された。現在、単独でγδT治療を行った場合と、γδT治療とDCF治療を併用した場合で、投与γδT細胞の体内動態、機能、免疫反応を比較検討している。

キーワード

臓器別:食道

手法別:免疫療法

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