演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第52回・2014年・横浜
 

Triple negative乳癌におけるPD-L1発現と化学療法後の組織学的腫瘍変性についての検討

演題番号 : P77-12

[筆頭演者]
高橋 龍司:1 
[共同演者]
中川 志乃:1、井上 有香:1、赤司 桃子:1、桃崎 征也:2、唐 宇飛:3、赤木 由人:3、河原 明彦:4

1:独立行政法人国立病院九州医療センター乳腺センター、2:独立行政法人国立病院機構九州医療センター病理部、3:久留米大学医学部外科学講座、4:久留米大学病院病理診断科

 

背景:癌組織におけるProgrammed cell death-ligand 1 (PD-L1)分子の発現性は,T細胞機能抑制による宿主免疫からの逃避機構および治療抵抗性を獲得させる腫瘍側因子の1つである.乳癌組織では約半数例にて発現がみられ,悪性度や予後との関連性が示唆されている.
目的:術前化学療法前後に組織学的評価を行ったTriple negative乳癌におけるPD-L1の発現性,組織学的な腫瘍変性の状態,Tumor infiltrating lymphocytes (TIL)の関連性について検討する.
対象と方法:2005年~2012年までの期間に術前化学療法(FEC±Docetaxel)後に手術を施行したTriple negative乳癌14例を対象とした.生検組織および手術組織においてB7-H1/PD-L1/CD274 antibody (abcam®)を用いた免疫組織化学法を実施した.
結果:Triple negative乳癌におけるPD-L1は癌細胞膜/細胞質に発現しており,生検組織では8例/14例,手術組織では残存浸潤癌10例/14例において発現がみられた.手術組織における顕著なTILは4例にて認められた.組織学的な腫瘍変性部ではPD-L1のdown regulation,TILや残存乳管内病変ではPD-L1のover expressionが目立つ傾向にあり,組織学的腫瘍変性のない残存浸潤癌3例ではPD-L1の発現性が保たれていた.
結語:Triple negative乳癌では化学療法後にPD-L1の発現性が変化し,組織学的腫瘍変性のない残存浸潤癌では発現が目立っていた.化学療法の他に有効な治療手段が少ないTriple negative乳癌において,PD-L1が新たな標的分子となりうる可能性が示唆された.

キーワード

臓器別:乳腺

手法別:腫瘍免疫

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