演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第52回・2014年・横浜
 

癌養子免疫療法の改善にむけて新規CD40Lによる新たなT細胞増殖活性法の可能性

演題番号 : P77-10

[筆頭演者]
内藤 雅康:1,2 
[共同演者]
小松 誠和:1、笹田 哲朗:1、伊東 恭悟:1、Wu Chatherine:3、Freeman Gordon:3

1:久留米大学癌ワクチンセンター、2:内藤病院、3:Department of oncology, Dana-Farber Cancer Institute

 

CD40Lは35kDaの2型膜蛋白であり、Tumor Necrosis Factor Familyの一つである。この因子は、細胞膜表面のCD40と結合するとCD40発現細胞を活性化する。活性化された細胞は、T細胞の補助刺激マーカーを膜表面に強発現させ、T細胞増殖・活性化を補助する。我々は、新規human recombinant CD40L (以下CD40L-Tri)を新規に合成し、既存のCD40L製剤より有意にCD40発現細胞であるB細胞の増殖活性を可能にした。また、この活性化B細胞は有効な抗原提示細胞となり樹状細胞と同等のT細胞増殖活性を示した。CD40L-TriはT細胞活性化に有効な手段と考えるが、B細胞の分離は容易ではなく手間がかかり、また多くのB細胞を獲得することができない。今回我々は、B細胞を含んだ末梢単核球(peripheral blood mononuclear cell:PBMC)を用いてCD40L-Triを暴露後にT細胞増殖活性化が可能か評価した。さらに、CD40L-Triを暴露されたPBMCがペプチドを認識してT細胞に抗原提示をおこなうか評価し、がんに対する養子免疫療法時の新たなT細胞培養法の可能性を検討することを目的とした。【方法】健常人より採血を行い、PBMCを分離し、それにCD40L-Triを3μg/ml添加または未添加で培養した。培養時、それぞれに抗原ペプチドで刺激するものと刺激しないものを設定し、培養3日後および6日後の各PBMCを用いてELISPOT法、ICS法により評価した。【結果】抗原ペプチドで刺激した条件で比較すると、3日後および6日後共にCD40L-Triを暴露したPBMCのIFN-γ産生能が高かった。また、ICS法により、CD8陽性細胞におけるIFN-γ産生能の増強が著しく認められた。【まとめ】CD40L-TriはPBMCへの暴露により、容易にペプチド特異的T細胞を活性化できる薬剤であることが示唆された。今後、PBMC内のB細胞以外でどの細胞に作用しているか解明し、さらなる評価を行う予定である。これによりがん特異的T細胞の体外培養が容易に可能になることを期待している。

キーワード

臓器別:その他

手法別:腫瘍免疫

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