演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第52回・2014年・横浜
 

大腸癌化学療法における CTL/Treg Ratio 免疫応答の臨床的意義

演題番号 : P77-6

[筆頭演者]
笹富 輝男:1 
[共同演者]
大地 貴史:1、衣笠 哲人:1、緒方 裕:2、赤木 由人:1

1:久留米大学医学部外科、2:久留米大学医学部附属医療センター外科

 

『はじめに』転移再発大腸癌は多剤抗癌剤併用療法が標準治療となっている.今回,標準的抗癌剤レジメン施行患者の免疫学的宿主応答の臨床的意義を調べてみた.
『対象症例と方法』
CEA 高値転移再発大腸癌患者32名(2008 年9 月から2012 年10月について,抗癌剤投与前後の末梢血単核球のキラーT リンパ球(CTL/CD3CD8 陽性)および制御性リンパ球(Treg/CD4CD25Foxp3 陽性)をFACScanにて測定した.抗癌剤投与後8週間の観察期間おいてCEA 低下例(50% 以下となった症例)CEA不変または上昇例(それ以外の症例)と定義し,抗癌剤投与後早期の期間(8 週間もしくは10 週間)において,CEA 低下例およびCEA 不変または上昇昇例のCTL数,Treg数,CTL/Treg Ratioの測定結果を解析した.肝転移症例で肝部分切除を行った症例の肝転移巣についてCD8およびFoxp3抗体を用いて免疫染色も施行した.さらに臨床効果についても解析を行った.
『結果』CTL / T reg ratio が上昇した症例では,CEA levelsの50%以下の減少,Reactive Rate と関連性にあることがわかり,早期に治療効果が予測できるものと思われた.長期予後は,CTL / T reg ratio が上昇した症例では,MSTが23ヶ月,そうでなかった症例では13ヶ月であったにもかかわらず,有意差は認められなかった.CTL / T reg ratio が上昇しChemotherapy でPRとなった症例の肝部分切除標本ではCD8陽性リンパ球が,Ratio が下降しChemotherapy でPDとなった症例よりも多く認められた.このような症例では,CTLA4抗体やPDL-1抗体PD=1抗体などを使用すればさらに臨床効果が期待できるかも
しれないと思われた.
『結語』大腸癌転移症例においても宿主の免疫反応が認められ,臨床的にも重要であると思われた.

キーワード

臓器別:大腸・小腸

手法別:腫瘍免疫

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