演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第52回・2014年・横浜
 

PSKの樹状細胞におけるCTL誘導促進作用および宿主免疫抑制回避の効果検証

演題番号 : P77-5

[筆頭演者]
菅野 英和:1,2 
[共同演者]
金沢 匡司:1,2、隈元 謙介:2、大木 進司:2、竹之下 誠一:2

1:塙厚生病院外科、2:福島県立医科大学医学部器官制御外科

 

[背景] 当科でも学会倫理委員会の承認を得て樹状細胞(dendritic cell-DC)療法の臨床研究(Peptide pulsed DC皮下接種療法)が行われてきたが奏効は十分といえないのが現状である。これまでの検討から、宿主免疫抑制状態のためのanergyや抑制系DCによる免疫寛容を惹起する可能性が示唆されており、奏効を期するにはDCのfunctionを増強させる工夫や宿主の免疫抑制状態の回避が必要と考えられている。今回我々は免疫賦活剤であるPSK(クレスチン)に着眼し、PSKのDC functionやCTL 誘導促進に及ぼす影響、ならびにPSKの宿主免疫抑制状態の改善効果を検証し、PSKのDC療法におけるassist効果の可能性を検討した。[方法 1] 健常人のPBMCよりGM-CSF,IL-4を用いてDCを培養しPSKを添加してmaturation markerであるDCのCD40,80およびCD83の発現、ならびにFITC-dextranの取り込みをFACScanにて解析した。DCのIL-12 発現をRT-PCRにて解析し、PSKによるDC maturationの影響をin vitroで検討した。さらにPSKによるDCのT cell およびCTL誘導能をおのおのallo MNR、CEA652を用いた51Cr Release assayにて検討した。[方法 2]倫理委員会の承認を得て、術後補助療法でUFTとPSKを併用投与された胃癌、大腸癌14症例において、投与前と投与後1ヶ月でTh1/Th2、DC1/DC2、IL-10、IL-12の比較を行い、癌患者におけるPSKの宿主免疫抑制状態の改善効果を検討した。 [結果および結語]PSK添加にてDCのCD80,86およびCD83の発現およびallo MLR、CTL assay値、IL-12発現は増強し、逆にFITC-dextranの取り込みは低下し、PSKがDCの成熟とCTL誘導を促進することが示唆された。PSKは癌ワクチン療法での効果増強が期待される可能性があると思われた。また癌患者にPSKを投与した前後ではTh1/Th2,DC1/DC2は投与後1ヶ月で投与前に比較しTh2%,DC2%が有意に上昇、IL-10は有意に低下しPSKが癌患者の抑制系の細胞性免疫を抑制することが示された。 PSKが癌宿主のanergy(DC1/DC2、Th1/Th2の低値、IL-10高値な状態)を回避させる作用が示唆され、宿主免疫抑制状態を改善させることにより癌ワクチン療法でのreasonableな効果増強が期待される。

キーワード

臓器別:その他

手法別:免疫療法

前へ戻る