演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第52回・2014年・横浜
 

直腸癌術前化学放射線療法後血清IL-13濃度と臨床病理学的因子との関連

演題番号 : P77-4

[筆頭演者]
三枝 晋:1 
[共同演者]
井上 靖浩:1、田中 光司:1、問山 裕二:1、奥川 喜永:1、北嶋 貴仁:1、近藤 哲:1、今岡 裕基:1、井出 正造:1、川村 幹雄:1、川本 文:1、廣 純一郎:1、毛利 靖彦:1、楠 正人:1

1:三重大学消化管小児外科学

 

【背景・目的】局所進行直腸癌に対する術前化学放射線療法(CRT)は,局所制御,予後の改善, 肛門温存に大きく寄与し,標準治療となりつつある.Interleukin-13(IL-13)は, immunosuppressive cytokineとして知られており, アレルギー性疾患や炎症性腸疾患との関連が報告されている.我々は,既に大腸癌における血清IL-13濃度と臨床病理学的因子との関連を報告した.今回,直腸癌術前CRT後血清IL-13濃度と臨床病理学的因子との関連について検討した.【対象・方法】術前CRT後手術を施行した直腸癌患者38例を対象に行った.術前血清IL-13濃度をELISA法にて測定し、臨床病理学的因子との関連について検討した.また,血清CRP,白血球,好中球,リンパ球数との関連についても検討した.【結果】年齢中央値は65歳,観察期間中央値は83ヶ月,であった.血清IL-13濃度の中央値は,0.664pg/ml(range: 0.079 - 78.929)であった.術前非CRT施行群とCRT施行群での血清IL-13濃度に有意差は認められなかった(非CRT群 n = 186: 0.612pg/ml vs. CRT群 n = 38: 0.683pg/ml.P = 0.2778).血清IL-13濃度中央値にて2群に分類し,臨床病理学的因子との関連を検討すると,血清IL-13低値群で,術前CRT治療効果不良,リンパ節転移陽性症例が多い傾向にあった.また,血清IL-13低値群で,術後再発が有意に多かった(P = 0.002).術前血清IL-13低値は,無再発生存率,全生存率ともに有意に不良であった(P = 0.007,P = 0.045).血清IL-13濃度は,白血球,リンパ球数,CRPとの相関は認められなかったが,好中球数との逆相関が示唆された.【結語】術前血清IL-13濃度低値は,術前CRT後直腸癌の予後不良因子として有用である可能性が示唆された.

キーワード

臓器別:大腸・小腸

手法別:トランスレーショナルリサーチ

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