演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第52回・2014年・横浜
 

DegarelixにBicalutamideをadd onした際のホルモン動態及びPSA推移

演題番号 : P71-12

[筆頭演者]
堀 淳一:1 
[共同演者]
和田 直樹:1、北 雅史:1、安住 誠:1、岩田 達也:1、松本 成史:1、柿崎 秀宏:1

1:旭川医科大学腎泌尿器外科

 

【諸言】
前立腺癌治療薬として2012年10月に本邦でも保険収載されたGnRH antagonistのDegarelixは、単剤で従来のCombined Androgen Blockade(以下CAB療法)と同等な成績であり、かつ従来のGnRH agonistの欠点と言われているtestosteroneのsurge/micro surgeを認めないことから、転移巣のボリュームが多い症例においてもflare up現象がないため使用しやすいメリットがある。今回、Degarelixに同時にBicalutamideをadd onした際のホルモン動態及びPSA推移につき検討した。
【対象・方法】
11例の前立腺癌症例に対して、確定診断後にDegarelixとBicalutamideの併用療法を施行した。同時開始を原則とし、開始後3、7、14、28日目及びその後1か月毎のホルモン動態及びPSA推移を追った。骨転移症例にはEODの程度に関わらず最初からdenosumabを併用した。
【結果】
年齢の中央値74歳(68-79歳)、治療前PSA中央値68.3 ng/ml (9.9-1999)、臨床病期はstage Bが4例、stage Cが2例、stage Dが5例、Gleason Scoreは6が1例、7が3例、8以上が7例であった。テストステロン値は治療前中央値406.1 ng/dl (228.5-545.3)、day3にて中央値20.03 ng/dl (5.82-44.74)であり、全例day3で去勢域(≦50 ng/dl)に達していた。また、治療開始6ヶ月目までの間にテストステロン値のbreakthrough escapeを1例も認めなかった。LH、FSHともに全例速やかに低下し、その後抑制されたままで維持された。PSA変化率は、14、28日目でそれぞれ中央値51%、93%の減少率であった。前立腺MRIを治療前後で評価可能であった9例のうち、8例で治療前に癌が画像上検出され、このうち6例で治療6ヶ月目にT2WI/DWIともに癌が検出できなくなった。stage Dの5例におけるリンパ節転移評価では、6ヶ月目で2例PR、1例CRであった。3例で治療開始12ヶ月以内に去勢抵抗性前立腺癌(CRPC)となり、そのうち2例でドセタキセルを導入したが、1例は初回治療開始後5ヶ月で癌死した。休薬が必要な有害事象を認めなかったが、全例で初回Degarelix投与時に注射部位反応が強く出現する傾向にあった。
【結論】
DegarelixにBicalutamideをadd onすることで、Phase Ⅲ試験(CS21 trial)で示されたDegarelix単剤のデータよりもさらにテストステロン値及びPSA値の低下が即効性を持つ可能性が示唆された。

キーワード

臓器別:前立腺・男性生殖器

手法別:内分泌・ホルモン療法

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